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オトナミューズ編集部

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「アップデートしたかった。変わるチャンスは自分でつかむ」石原さとみ、眼差しの温度

流されて生きていくのと、
自分で流れを作るのは違う

——変わるといえば、7年前の直談判は自分を変えたい、という思いから?

 

 「そうです。私は自分の伸びしろを信じているタイプですが、あのときはもっと変わりたい、アップデートしたい、という気持ちが強くて。監督の作品は全部好きで、いつかその世界に入りたい、と思っていたからこそ、変わるきっかけをお願いしたかったんです。その場では決まらず、まんまと断られ(笑)。この作品が産後復帰の1発目になりましたが、それがむしろよかったんだと思ってます。出産を経ると、体重が増えるだけでなく、髪の毛が抜けたり、産毛やシミが増えたり、コンディションが全く変わるんですよ。しかも、産後は仕事に復帰するためにキレイにならないと、という努力を一切していなかったので、自分をさらけ出す1年でした。そういう経験をしたあとで、この現場だったのは、ご縁でしかない、と思っています。監督に出会ったタイミングも、この作品に出会ったタイミングも、今では全ていい時期だったんだな、と思えるようになりました」

 

——念願がかなっちゃいましたが、このあとどうするか、何かヴィジョンは?

 

「それがまだ……。まずはこの作品をたくさんの方にご覧いただいて、みなさんがどう感じ取られるかが不安と楽しみで複雑な気分ですね。ただ、この作品の打ち上げのときに、監督をはじめとする吉田組のスタッフのみんなから言われたんですよ。『次が大変だよ、絶対に注目されるから』って」

 

——おっと、さすが数々の問題作を世に放ってきた吉田組の心配。

 

 「そうなんですよね。そのときは『どうなんでしょう?』と思っていたんですが、ご覧いただいたプレスや関係者の方々のリアクションを聞いていると、吉田組の言っていることはまんざらでもない、と思うようになりました。だからといって、次どうするか今はまだあまり考えていないので、この作品に出会えたときのように、何かしらのタイミングでいい作品やスタッフ、共演の方々と出会えるんじゃないかな。いや、出会いたいですね」

 

——絶対にオファー殺到しますよ。キャリアアップした石原さんを求めて。

 

 「だといいんですけど……。とはいえ、俳優のお仕事だと、変わるチャンスは自分で作ることができるんですよね。しかも、私はすごく好奇心旺盛なのに飽きっぽい性格なので(笑)、何を今自分が求めているのか、この先5年後、10年後にどうなっていたいのか、という目標だけはしっかり立ててるんですよ。流されて生きていくのと、自分で流れを作るのは大きな違いですから、自問自答が一番大事だと思うんですよね。自分の考えがまとまらないと、人には絶対に伝わらないし、変わることもできませんから」

ジャンプスーツ¥66,000(ジャンティーク)、シルバーネックレス¥275,000、パールネックレス¥90,200、リング¥9 0,200(全てソフィー ブハイ/エスケーパーズ アナザーワールド)、ストラップシューズ¥63,800 (ネブローニ)

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『ミッシング』
現在、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー中

story_幼い娘の失踪から3カ月、その母・沙織里(石原)は、世間の関心が薄れていくことに焦り、地元テレビ局の記者・砂田(中村)を頼る日々。そんな中、沙織里によからぬ噂が流れ、ネットで炎上してしまう。

監督・脚本:吉田恵輔/出演:石原さとみ、青木崇高、森優作、有田麗未、中村倫也 ほか/配給:ワーナー・ブラザース映画/公開:現在、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー中

profile_いしはら・さとみ/1986年、東京都生まれ。2003年、映画『わたしのグランパ』でデビューし、第27回日本アカデミー賞ほかで新人賞を獲得。NHK連続テレビ小説「てるてる家族」(03〜04)や大河ドラマ「義経」(05)のヒロインを演じることで人気を不動のものに。以後、多くのドラマ、舞台でも活躍。出産後、本作で映画俳優復帰。現在主演ドラマ「Destiny」もOA中。8月28日には映画『ラストマイル』が公開予定。

photo:TISCH[MARE INC.] styling:KEIKO MIYAZAWA[WHITNEY] hair & make-up:AYA MURAKAMI model:SATOMI ISHIHARA interview & text:MASAMICHI YOSHIHIRO

otona MUSE 2024年7月号より

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オトナミューズ編集部

37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティー、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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