最先端ビューティの鍵は婦人科!?
美容クリニックに新時代到来
otonaMUSE本誌「大人の美容医療」連載でおなじみ、W CLINICが、11月に婦人科フロアをオープン。「美容医療」と「婦人科」を一緒にする必要性は何なのか、足立総院長に伺いました。
活躍する場が増えている女性が、
持てる力を最大限に発揮するには
健康問題こそ最も重要
「女性ホルモン分泌の変化により、女性はライフステージごとにかかりやすい病気や症状が変わります。そこに女性の社会進出も相まって、新たな健康課題も増加。それにもかかわらず、定期的に婦人科検診をしていない、かかりつけの婦人科医がいないという方が多く、日本は特にヘルスリテラシーが低いとされています。ヘルスリテラシーとは、健康問題について正しい知識を持ち、気づき、対処するということ。
婦人科の専門医に自分の健康状態を
診てもらうということも、
ヘルスリテラシー向上には必要不可欠。
まだ美容医療と婦人科の距離を遠く感じる人が多いかもしれませんが、女性の本当の健康と美しさを手に入れるためには、外側からのアプローチだけでは不十分なのです。例えば生理不順や生理痛、不眠などの不調も全てからだからのシグナルであるにもかかわらず、肌荒れや脱毛などの症状が現れてから、ようやくクリニックに駆け込む方がほとんど。さらには症状が緩和されると治ったと誤解し、放置されることによって、症状を繰り返す患者様も多くいらっしゃいます。特にニキビなどの治療は、生理や便秘などの不調が重なって起こるケースが多いので、ピーリングやレーザーだけでは根本的な治癒はできません。
婦人科系の疾患も
自覚症状が出にくいものが多いので、
気づいたら進行しているということも。
だからこそ婦人科をもっと身近にとらえ、毎日の生活習慣からからだのバランスを整えることに目を向けてもらえたらと、新たな女性医療として美容医療と婦人科が協力し合う“女性科”を開院することにしました。美容は健康の先にあり、美容医療は女性医療の先にあります。女性である自分のからだをもっと知り、愛してもらうことで、本当の美しさを叶えていく。これが私たちの挑戦する新しいミッションだと考えています。
お話を伺ったのは
医療法人凉葵会 理事長・W CLINIC 総院長
足立真由美先生
形成外科医、美容皮膚科・美容外科医としての経験を活かし、2014年に“美は健康な身体から”をテーマとした「W CLINIC」を大阪に設立。医療行為だけではない、からだ本来の健やかで美しい状態を追求し、東洋医学・アーユルベーダなどホリスティック医療を取り入れた多彩なアプローチで最新の美を追求。
Illustration:AKIKO HIRAMATSU / text:EMI TANIGUCHI