透明感を強調したラインレスアイが主流。ランウェイから学ぶ囲み目メイク【木南晴夏×中山友恵】
いつまでも“旬な女”でい続けるためにマストなのは、時代とマッチしたメイクアップ。そこで、俳優の木南晴夏さんのリアルな質問にヘア&メイクの中山友恵さんがアンサー! 秋冬のコレクションから生まれたこの秋のビューティトレンドを大人はどう取り入れるべきか? 考察してもらいました。洋服を変えるようにメイクだってアップデートを。
シアー系新質感で作る
シームレスな囲み目メイク
奥行きや深みを感じさせるのに透き通るように繊細……そんな新質感の目元を主役にしたルックがこちら。ポイントはティントタイプのアイシャドウのレイヤード。下まぶたにまでたっぷりカラーをのせることで色気も垢抜け感もアピールできる。唇にはマットカラーを合わせてバランス調整を。
木南さん(以下K) 囲み目にすると聞き、80年代生まれの私はもっと“グァーッ”と目にインパクトが集中するようなものを想像していましたが、こんなにヌケ感のある仕上がりになって、びっくりしました。これなら普段にもトライしやすそう!
中山さん(以下N) 今回は、色ではなくテクスチャー重視でアイシャドウを選びました。滲み出るように色づくティント系のアイシャドウを2色重ねることで、ごくさり気なく深みを出しています。ノンパールで、グロッシー過ぎないのに艶めくって新しいですよね。
K シアーな質感だから、深い色を塗ってもぜんぜんキツイ感じになっていませんよね。あと、下まぶたにもたっぷり塗るんだなと思いました。
N 木南さんは涙袋がしっかりとあるので、目の下にもつい、しっかりとメイクをしたくなります(笑)。下まぶたにはメイクをしない人も多いですが、ここに艶やかなカラーを入れると涙袋のぷっくり感が全然違ってくる! しかも、顔の余白も埋めることができるので、流行りの中顔面短縮メイクじゃないですが、顔をきゅっと短く見せたいときにも便利なテクなんです。
K 今日は全然シェーディングを入れてないですけど、そういうテクもあってメリハリがきいて見えるんですね。一時期はノーズシャドウをギュインと入れたりするのも流行りましたよね。こういうテクニック的なことにも流行り廃りがあるんですか?
N ありますね。今はシェーディングをきかせるより、ツヤなど質感の変化でメリハリを加えるのがトレンドです。
【Catch Up Runway!】
透明感を強調した
ラインレスアイが席巻!
グッチやボッテガ・ヴェネタなど多くのメゾンが披露したのは、ラインを引かず透け感のあるアイシャドウだけで飾ったシームレスな目元。下の目のキワの粘膜にまでしっかりアイシャドウを入れて艶めきを強調するのがトレンドに。
【How to Make-Up】
「透け色のレイヤードで
目まわりをぐるりと囲んで」
by TOMOE NAKAYAMA
【EYE】
まぶたにシアーなウォームカラーをなじませてベースを整えた後、上から影色を被せることでニュアンスアイができ上がる。アイライン&マスカラには、さり気なく締め色効果をもたらすブラウンを。
【HOW TO】 アディクションのティントのレッドをアイホール全体に指で塗ったら、細めのブラシを使って涙袋にも広めに同カラーを入れる。さらに、同じ要領でダークブラウンのティントを上下のまぶたに重ね塗り! 最後に、上の目のキワにだけ、まつ毛の隙間を埋めるように細くラインを入れ茶マスカラを。
【CHEEK】
ほのかに光や青みも感じさせるベージュを選択。少し広めの線を引くイメージで、顔の中心から外側へ上昇ラインを描いてシャープな印象を演出。
【HOW TO】 頰骨の下を起点にこめかみまで、ブラシでチークを入れる(ベージュとライラックのブレンドで使用)。
【LIP】
新質感の目元を主役にしたルックには、口元にもアップカミングなテクスチャーを。マットにして、軽やか&クリーミーなゴールドベージュを合わせるのがジャスト。
【HOW TO】 アプリケーターにリップを取り唇全体にたっぷり塗布する。
【NAIL】
指先にも質感で遊びを。メイクのカラーをおさえたぶん、ネイルには濃厚に色づくブロンズを合わせてスタイルを引き締めたい。Y2Kブームもひと段落のこの秋はショートネイルが復活! 短爪×偏光シェードの組み合わせを楽しんで。
次回ラストはシーズンカラーで魅せる、ボリュームリップメイクをご紹介します。お楽しみに!
photograph:YASUTOMO SAMPEI(model), spotlight(runway), KAZUTERU TAKAHASHI[KONDO STUDIO](still) / styling:KASUMI KATO / hair & make-up:TOMOE NAKAYAMA / model:HARUKA KINAMI / text:CHIHIRO HORIE
otona MUSE 2023年9月号より