2021下半期ベストコスメ
担当エディター&ライターが
集計の裏話を赤裸々トーク!
【メイクアップ部門】
オトナミューズ2021下半期のベストコスメをよりディープに総決算。ビューティエディター&ライター・西村明子さんと小誌美容担当・編集Aが舞台裏で盛り上がったメイクアップ、ベースメイクアイテムの「これもいい!」をお届けします。
大人の美を高める瞬発力あり!
纏うだけで即今っぽい
歓喜のメイクアップコスメ爆誕
編集A(以下A) ベスコス企画って、ランキングが確定するまでの道のりがなかなか険しい。涙こぼれるドラマが、裏でひっそり生まれていたりするわけですよ。
西村(以下西) そうそう。誰もが認めた名品でも、頂上決戦に僅差で敗れるような展開が普通にある。
A なので、ここまでに伝えきれなかったストーリーや、登場しなかったけど間違いなく激優秀なアイテムを、今からどんどん紹介します!
西 ナイス〜ゥ♡
A まずはこれでしょう、眉アイテム。下半期は、眉で色遊びする気分が高まって、わりとアイシャドウに近い感覚で彩ったんじゃないかな。
西 上半期のベスコス企画で座談会をしたときに、ヘアメイクの岡田知子先生が「眉色は、もう髪や瞳に合わせなくてもいい! もっと自由に!」っておっしゃっていて、まさにそのとおりの流れに。
A 王者アディクションに次いで人気は、ジルのパウダーとマスカラ。ローズのニュアンスが銀河イチ大人可愛い。
西 色出しがお上手よね。肌浮きしないのに、確実に印象が新しくなる。まさかの青ツヤでチャートにインパクトを残したのがカネボウのマスカラ。影を仕込んで眉が立体的になるし、クリアな発色も控えめに言って超好き。
A アイラインも、トレンドのど真ん中はカラフルだったと思うんだ。定番が黒だけじゃなくて、普通に色の選択肢が激増した感じ、あるよね。
西 確かに。シャネルのペンシルは、14色が一気にどどんと出てる。エスプレッソみたいなブラウンとかメタリックなピンクとか色幅がスゴいし、たくさんの色がランクインしてるところはさすがの実力だな。
A スリーのペンシルは洒落感が炸裂してもう大変。スモーキーなセピアというありそうでない絶妙色で、目尻にピッと引くだけでも素敵だよ。
西 眉とアイラインに色があるぶん、アイシャドウはバランス調整役に徹した動きもあるかな。ツヤっぽく輝くヌーディカラーにも熱視線が注がれて白熱。
A トップに追随したのは、傑作の声が上がったディオールのパレット。まろやかなピンクブラウンや光を宿した繊細ベージュが、柔らかで甘い陰影を紡ぎ出すの。え、なにこれ最高か。
西 ローラのスティックもファン多数。ローズの血色感と濡れツヤのパール感が、ペンシルタイプでササッと纏えるところがとっても便利。
A リップは、マット勝ちじゃない? そもそも洒落た質感ではあるけど、マスクにつきにくいことにも配慮して、ベスト3を独占。
西 2位はセルヴォークのリキッド。菊地美香子大先生がクリエイションするカラーは、大人肌が洒落ると高評価を獲得。得意とするテラコッタカラーが、ぶっちぎりで強かった。
A 3位はアディクションのリキッド。このレッドオレンジの無重力リップを纏うことで、自分のご機嫌スイッチも押してるっていう人が多かったよ。
西 じゃあ次は、混戦を極めたファンデーションにいこうか。今ってあれこれ塗り重ねる気分でもないから、主流は艶やかで薄づきだけどハイカバー。もちろん、スキンケア成分もバッチバチ。
A もう完全にがっつり三つ巴状態で、どれがトップに輝いても不思議ではない僅差だったのよ。まずはスックのクリーム。移り変わるツヤがどの瞬間も美しくて、ひたすらお見事。
西 標準色をなくして、色数が全23色になったことも大きなニュース。自分のなりたい色が標準色に縛られずに選べるって、小さな変化なようだけど、マインド的には大きな進化。
A そしてディオールのクッション。もうさ、このカナージュ模様のケースのクリエイションからして優勝でしょう。
西 光に包まれたようなみずみずしいツヤにもうっとり。激戦を制したクレ・ド・ポーはフェイスパウダーまで入賞。ベースメイク界の姫と呼ぼう。
A 肌にのせると、透き通るように上質になるね。軽い肌作りなら、下地にプラスするだけでも全然イケる。きゅんです。
いかがでしたか? 次回は、スキンケア部門の集計の裏話をお届けします。
photograph:ASA SATO / text:AKIKO NISHIMURA / illust:YUKO SAEKI
otonaMUSE 2022年2月号より