「膣活」で乾燥・かゆみ・ニオイケア。フェムの悩みに、約15,000人をケアしてきた胃腸良子さんが解答
膣内の治安を守りパトロール
ラクトバチルス乳酸菌を増やすには?
胃腸:乾燥やかゆみ、ニオイなどのトラブルは膣内環境が原因になることが多いです。膣内の90%を占める常在菌が「ラクトバチルス乳酸菌」、9%が「ビフィズス乳酸菌」、残り1%が「カンジダ菌」です。カンジダというと強いかゆみを伴う症状ですが、もともと健康な女性の膣や口の中、消化管に存在する常在菌です。疲れて抵抗力が落ちていたり、抗生剤やピルの服用などでもカンジダ菌が増殖して起こります。働く女性が増えていることもあり、近年とても多い症状です。
鵜飼:R40世代はホルモンバランスや更年期、閉経といったことも、そろそろ気になる年代。40歳以降、乾燥やニオイが強くなるのはどうしてですか?
胃腸:膣内のラクトバチルス乳酸菌が減るからです。この菌は、細胞間のメッセンジャーとして美肌でも話題のエクソソームを促進する働きがあり、酸化抑制効果があります。膣を守る常在菌であふれていると、膣はうるおいが保たれ、ニオイも炎症も抑えられるのです。 腸でも同じで、赤ちゃんのうんちが臭くないのは、ビフィズス菌であふれているからです。赤ちゃんは産道を通ることでお母さんのデーデルライン桿菌を受け継いでいると言われています。うんちがビフィズス菌で満たされているのは母乳に含まれるオリゴ糖で菌が増えるからです。 腸の菌のキャラクターは3歳で決まるといわれ、ひとにより異なり多様性があり、改善するのは簡単ではありません。その点、膣はよい乳酸菌を取り入れることでよい環境を保ちやすいのが特徴です。
セミナーや展示ブースに集まる声
こんなお悩み、ありませんか?
鵜飼:今回「フェムテックジャパン2024」というイベントのセミナーで60名以上の方にご参加いただき、胃腸さんが開発したサプリメントブランド「ナースキュア」のブースには約500名のご来場がありました。どのようなご相談が多かったですか?
胃腸:一番多かったお声は「膣内に乳酸菌がいるなんて知らなかった」というご意見でした。「かゆみがでたり、ニオイが気になったり、そういう症状は疲れやストレスからきていると思っていました」という女性が圧倒的で、膣内環境を意識していただくきっかけになったかと思います。
鵜飼:更年期世代からはいかがですか?
胃腸:「閉経後はラクトバチルス乳酸菌がなくなってしまうなんて知りませんでした」というお声ですね。乾燥やかゆみ、ニオイはこれが原因です。バリア機能が低下しているため、「膀胱炎を繰り返し、抗生剤を飲むと必ずカンジダになります。カンジダの薬を使うと一時的によくなりますが、また繰り返しかゆくなります」という切実な悩みも目立ちました。ぜひ婦人科を受診するとともに、膣活も行っていただきたいですね。
鵜飼:不妊にも関わると聞きましたが、妊娠を希望する方のお声はいかがでしょう?
胃腸:「生理不順だけど、生理がない方がラクなので放置しています」と不調をそのままにしたり、「デリケートゾーンを石けんで洗いすぎてかゆくなる」とよい菌まで洗い流しているケースも目立ちました。子宮内の善玉菌が多い人の妊娠率は70.6%であるのに対し、善玉菌が少ない人の妊娠率は33.3%と大きく差が出ます。
胃腸:「ピルを飲んでいます。カンジダの症状もよくでます。これって関係ありますか?」そんな疑問も多く、妊娠を望むのであれば周期を安定させて排卵させる大切さや、ピルを続けることで膣内環境の老化速度が早まることをご説明しました。
鵜飼:普段、悩みを相談できる場が婦人科に限られているからか、胃腸さんのブースに多くの女性が訪れていらっしゃいましたね。膣に乳酸菌があふれていると、膣の粘膜がうるおい、乾燥やかゆみ、ヒリヒリ感をはじめ、妊娠や更年期、閉経、感染症にもいいことがわかりました。ありがとうございました。
胃腸さんがサプリメントにラクトフェリンを選んだのは、まさに求めていた成分と合致したから。「森永乳業さんはヒトにすむビフィズス菌の論文数が世界No.1(240報以上、2023年3月時点。『ナレッジワイヤ社調べ、2024年1月時点(PubMed・医中誌WEBにて企業による研究論文数で世界一』)で、食への安全性も確認されていることから、思わず待ってました! と声を上げたほどです」。
鵜飼も、話を伺って、すぐに楽天でサプリメントをポチりました。その後、胃腸さんに聞いたらなんとギネス級の売れ行きだそうです! 悩んでいる女性が多い証拠ですね。ああ、膣活するのが楽しみだなあ。
text:KYOKO UKAI