TVっ子エディター・
マニタナオのドラマ放談
『やんごとなき一族』の俳優陣に夢中です。

仕事柄、俳優さんのインタビューをさせていただく機会も多く、TVドラマのチェックは業務の一環。そして、多感な青春時代をドラマと共に過ごしてきた世代なのもあり、ずいぶんと大人になった今でも連ドラウォッチングは欠かせない趣味のひとつ。最近ではアマプラ、ネトフリで観られるオリジナル作品や韓国ドラマに押されてる感も多少ありますが、声を大にして言いたいのが「地上波ドラマだって負けてないよ～🔥！」ってこと。毎クール、民放各局の主要連ドラ、初回は全て録画してまずふるいにかけ、何を観続けるか絞っていく感じ。ちなみに1月期のマイベストは、独特の世界観が心地よかった『ミステリと言う勿れ』『妻、小学生になる。』の二作でした。そんなドラマ好きエディター・マニタナオが、あくまでも個人的な切り口とアングルでお届けする【ドラマ放談】がスタート！ 今回は毎週木曜22：00～フジテレビ系にて放送中の『やんごとなき一族』にフォーカス(原作となっている講談社『Kiss』で連載中の同名コミックはノータッチです、あしからず)。 端的にいうと、日本有数の名家＝とんでもないお金持ち一族のおハナシ。……て聞いて「ん？ 何かそーいうの知ってるなぁ」と即座に思い浮かんだのが、かの山崎豊子大先生による『華麗なる一族』。過去3回ドラマ化されているおなじみの名作で、近々の民放だとキムタクが、2021年のWOWOWでは中井貴一が主演。高度経済成長期に、大富豪である銀行家ファミリー・万俵家の人びとが富と権力にぐわんぐわん翻弄されるっておハナシで、内容かなり重め。そして、とてもツラい顛末です（庶民バンザイ！って思うよ、切に😂）。兄弟の家督争いや根深い男尊女卑、本妻VS愛人バトルは両者共通トピックなのだけど（というか、上流階級あるある!?）。『やんごとなき一族』は、時代設定もリアルなうで、内容も比較的ライト、さらにコミカル要素も多めなぶん、“知られざる上流社会”をいろいろ揶揄しながらエンタメとして観られて素直におもしろい。 まず、主役の佐都を演じている土屋太鳳さんは当たり役だなと。下町の定食屋から上流階級に嫁いで、いわゆる格差婚の理不尽さや試練に立ち向かうワケなんだけど。実直さや誠実さ、貫く強さみたいな彼女の持ち味が存分にいかされてて、1ミリも嫌みがない。“👑クイーン・オブ・逆境に強い女役👑”に認定したいくらい（何それ笑）。それと、その逆境のほとんどを担っている深山家当主役、石橋凌さんもナイスキャスト（若い世代の人には、石橋静河さんのお父様といえばピンとくるでしょうか）。冷血漢を演じたら天下一品のいぶし銀。今のところ悪の根源としか言いようがないけど（笑）、このあと盛り返してくるのか否か。

そして何より、忘れちゃいけないのがこちら。（尾上松也さん扮する）夫を跡取りにすべく、佐都をいびりまくる深山家長男の嫁・美保子を演じる松本若菜さん。このドラマの話になると、「あの義姉役の人、すごくない⁉️ 誰なのアレ？」と、みんな半笑いで（もしくはちょっと引き気味で笑）話題に上がるのがこの方。端整なお顔だちのスーパー美人にもかかわらず、百面相的な顔芸、ジワジワくる替え歌などなど。振り切り方がとにかく尋常じゃない。まじでキレッキレです。 ドラマや映画でずっとキレイな人だなぁ～と好ましく思っていたけど、クセのない上品系の美人って、得てしてサラッと流されがちじゃないですか。実は映画『愚行録』で受賞歴もあるし、何なら前クールの『ミステリと言う勿れ』にも刑事役で出てたんだから！（なんの主張） “正統派美人がブッ飛んだ役をやると凄みが出る”というのは、まさにこのこと！（菜々緒さん然り🤔）

そして先週放送の第7話で登場したのは意外や意外、柴田理恵さん。やっぱりこのドラマ、続々登場する個性豊かなキャラクターたちがかな～り見物。豪華俳優陣の名演(怪演？)が徐々にツボにハマります。ギスギスしたドラマの進行とは裏腹に、InstagramやTwitterをのぞくかぎり撮影現場は和気あいあいと楽しそうでなのも好感度高。物語はここから大幅に動きそうな予感です！TVerやFODで追っかければまだ間に合いますよ～！！