「第20回大阪アジアン映画祭」で見つけた映画『6時間後に君は死ぬ』が掘り出し物だった件

第20回大阪アジアン映画祭
会期:2025年3月14日~3月23日(終了)
映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめする本連載企画。今回は番外編として、「第20回大阪アジアン映画祭」で見つけたお気に入り3作をご紹介します。
よしひろさん、「きのう何観た?」番外編
第20回大阪アジアン映画祭
第18回アジア・フィルム・アワード(AFA)授賞式のあとに直行したのが、第20回大阪アジアン映画祭。香港から大阪いきましてん。で、また映画漬けでしたの。すまん〜。通常のロードショー観る余裕がなかった! ということで、大阪でドドッと観たなかからよかったのをピックアップします。ひとつは日本で公開が決まっているので待ってて。ほかは……配給会社のみなさん、おヨロ!
まず今後観るチャンスがある作品。『6時間後に君は死ぬ』っていう韓国・日本の合作映画。タイトル通りに、未来が見えちゃう男子が余命が見えちゃったどん底アラサーガールに残された6時間を一緒に過ごして、運命を変えようとするサスペンスなんだけど、オチ読めない。途中まで「ほぉほぉ、どうせこうなるんでしょ?」って思ってたら、後半は怒涛の展開で想定外。こりゃ掘り出しもんでしたわ。原作者の高野和明さんとイ・ユンソク監督が「原作とは違うところあるけど、映画に際してはこれがベスト」と言ってたのは納得でございました。
『6時間後に君は死ぬ』
© 2024, Mystery Pictures, ALL RIGHTS RESERVED
配給:クロックワークス/5月16日より公開予定
あと2つは今後配給決まるかも……なタイ映画『団地少女』とフィリピン映画『そして大黒柱は……』。前者は団地といいつつ、警察官の官舎のお話で、切ない青春もの(親友同士の主人公女子がとてもよい!)。後者は全く予想もしなかった保険金詐欺コメディで、主人公はトランスウーマン。ハチャメチャで笑えたわ〜。

『団地少女』
© 2025 GDH 559 CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED
ガーリーな雰囲気ですが、めちゃ切ない青春ものです
『そして大黒柱は……』
この雰囲気から想像もつかないコメディ
WRITER
1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。