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よしひろまさみち

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14回呼び戻された!? 映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』ヘイリー・アトウェルの貴重な裏話が到着!

14回呼び戻された!? 映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』ヘイリー・アトウェルの貴重な裏話が到着!

コロナ禍の撮影と公開延期、そしてハリウッドの複数の組合がストライキを起こしたことでPRキャンペーンの中止にも見舞われた『ミッション:インポッシブル/デッド・レコニング PART ONE』(2023年)。もともと1作で終える予定だった作品を二分割した前編は、ハリウッド史上最高額となった製作費の倍近くを稼ぎ出す大ヒットを記録した。そんな超大作の後編『〜ファイナル・レコニング』がついに公開。前作の公開後に追加撮影を行い、物語のスケールをアップさせ、約3時間弱の超大作に。「7年間、このプロジェクトに携わってきたけど、今まで経験したことがない撮影でした」というのは、凄腕スリでIMFのメンバーになったグレースを演じたヘイリー・アトウェル。

14回呼び戻された!? 映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』ヘイリー・アトウェルの貴重な裏話が到着!

Hayley Atwell 1982年4月5日、ロンドン生まれ。2011年の『キャプテン・アメリカ/ ザ・ファースト・アベンジャー』に出演し世界的に知られるようになり、TVシリーズ『エージェント・カーター』(2015年)で主演。本シリーズ前作の『〜/デッド・レコニング PART ONE』(2023年)で新ヒロインに抜擢。

「もともとは1作品の予定だったから、前作を初めて観たときに“あぁ、ここまでの話にしたのね”と思ったんですよ。なぜなら、すでに前作よりも先までは撮影が終わっていたから。それから追加撮影が始まったんですが、これがすごくて。監督とトム・クルーズと私は、グレースという女性がどのような人物像で、何を得意・苦手とするのかを研究しながらキャラクターを作っていったんで すが、そのために撮るたびに思いつくことがあるんです。だから、私の担当するシーンが撮り終わってクランクアップした、と思っても、監督かトムから“こういうことを思いついたから、戻ってきて!”と、撮影に呼び戻されるんですよ」なんと呼び戻されたのは14回。「永遠に終わらないんじゃないか、とさえ思いましたよね」と笑って話す彼女だが、苦労はそれだけではない。「アクションシーンの多い作品なので、フィジカルなトレーニングはもちろん、考えうる彼女の生い立ちやトラウマをリサーチし続けていました。前作の撮影が5年前だったけど、撮影に入る半年以上前から始まったので、オーディションから数えると7年くらい。本当に長かったですね」

 

今回のグレースは、イーサン、ベンジーらの仲間となり、暴走AIの破壊のために世界を飛び回る。「今作はホームタウンのロンドンから始まり、欧州の街や南アフリカでロケをしましたが、なんといっても素晴らしかったのは極北のスヴァールバル。人間が住むことができる最北のエリアで、肌が長く外気に触れると凍傷を起こすほど極寒の地です」そこでIMFのメンバーは驚くべき人物と対面し、AIを止めるために一番重要な情報を探し当て、イーサンを救い出すミッションに挑む。「私は犬ぞりを操るんですけど、こんな経験、この作品でないとできなかったでしょう。犬との信頼関係もそうですが、砕氷船で寝泊まりしていた私たちをのぞきにきたホッキョクグマなど、大自然で息づく生命の強さを感じずにはいられず、忘れられない撮影になりました」

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』

story_世界を破滅に導くAIエンティティは、核保有国の武器庫を次々掌握。イーサン(T・クルーズ)は、ルーサー(V・レイムス)やベンジー(S・ペッグ)、グレース(H・アトウェル)と合流し、エンティティを止めるための策を練るのだが……。

14回呼び戻された!? 映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』ヘイリー・アトウェルの貴重な裏話が到着!

監督・脚本:クリストファー・マッカリー/出演:トム・クルーズ、ヘイリー・アトウェル、ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、ポム・クレメンティエフ ほか/配給:東和ピクチャーズ/公開:現在、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー中
© 2024 PARAMOUNT PICTURES.

『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』

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text:MASAMICHI YOSHIHIRO
otona MUSE 2025年7月号より

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よしひろまさみち/映画ライター

よしひろまさみち/映画ライター

1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。

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