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よしひろまさみち

これは必見! Netflix『特別捜査部Q』は、『クィーンズ・ギャンビット』の監督が手がけた骨太ミステリー

これは必見! Netflix『特別捜査部Q』は、『クィーンズ・ギャンビット』の監督が手がけた骨太ミステリー

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ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ〜。

 

よしひろさん、「きのう何観た?」
『特別捜査部Q』

story 乱暴だが凄腕の警部カール(M・グード)は、ある事件をきっかけに新部署「特別捜査部Q」に飛ばされる。彼はそこでシリア出身の医師アクラム(A・メンヴェロフ)をバディにし、ある事件の捜査を始めるのだが……。

監督・脚本:スコット・フランク/原作:ユッシ・エーズラ・オールスン/出演:マシュー・グード、クロエ・ピリー、アレクセイ・メンヴェロフ、ケリー・マクドナルド ほか/配信:Netflixにて、現在独占配信中 © Netflix

★★骨太ミステリーがお好きな方へ★★

待ってました〜! なドラマが解禁。Netflixシリーズ『特別捜査部Q』がついに〜! なんで盛り上がってるかと申しますと、これ、あたしが大好きなデンマークの映画『特捜部Q』シリーズのイギリスリメイク版。そして、監督・脚本は『クィーンズ・ギャンビット』のスコット・フランク、と最強なリメイクだったからです。デンマーク版は5つ作られていて、その第一弾『特捜部Q/檻の中の女』をスコットランドを舞台にしてドラマ化しているのが、リリースされたばかりの『特別捜査部Q』ってなわけです。


警察組織の失敗から国民の目をそらせるために作られた新部署「特別捜査部Q」に送り込まれた、私生活にも仕事にも問題を抱えつつも凄腕で知られるカール警部。要は窓際族入りなんですが、部署で何もしないわけにもいかないので、未解決のままになっている事件を扱うことに。そこで山のような捜査資料に目を通し始めた彼は、ある女性の自殺に注目。遺体が発見されたわけではない行方不明者の事件がなぜ自殺で片付けられていたのか。彼は直感的に捜査を開始すると、思わぬ事実が次々と……。

 

このくだり、デンマーク版とほぼ同じなんだけど、違うのはカールの相棒となる助手のアクラム。デンマーク版ではアサドっていうんだけど、だいぶキャラ違ってて、めちゃくちゃ真面目(オリジナルはカールが陰キャでアサドが陽キャ扱い)。これがいいのですよー。オリジナル版を知ってる人でも新しさがあるし、なんならアクラムが出てきてからのエピソードから展開加速して最高。そうでした……『クィーンズ・ギャンビット』も中盤からの展開が爆速になったものね。原作が北欧ミステリーらしく、登場人物多め、伏線だらけ、想定外の犯罪、と超骨太。雨天ででかける予定をやめた日にでもチェックして。すぐドハマリするから!

犯人が最初から分かってる構成ですの。さすが『クイーンズ・ギャンビット』の製作陣!

問題刑事カールさん

右がキレッキレの相棒アクラムさん

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  • story 乱暴だが凄腕の警部カール(M・グード)は、ある事件をきっかけに新部署「特別捜査部Q」に飛ばされる。彼はそこでシリア出身の医師アクラム(A・メンヴェロフ)をバディにし、ある事件の捜査を始めるのだが……。
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よしひろまさみち/映画ライター

よしひろまさみち/映画ライター

1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。

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