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よしひろまさみち

内部の再現度がすごいらしい。小栗旬主演映画『フロントライン』で「情報の精査」の大切さを再確認しよう

内部の再現度がすごいらしい。小栗旬主演映画『フロントライン』で「情報の精査」の大切さを再確認しよう

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ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ〜。

よしひろさん、「きのう何観た?」
『フロントライン』

story 2020年、新型コロナウイルスのパンデミック初期。乗員乗客3,711名を乗せた豪華客船が横浜港に入港。船内では100人以上の感染が疑われており、日本で初めての大規模な感染症対応に迫られる。そこで、結城(小栗旬)率いる災害医療ボランティアチームDMATが出動することに……。

監督:関根光才/出演:小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介、光石研、滝藤賢一 ほか/配給:ワーナー・ブラザース映画/公開:現在、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー中 © 2025「フロントライン」製作委員会

★★あのときを忘れている方へ★★

コロナ禍の3〜4年、記憶があいまい……。そりゃそうよね。どこも出かけず、なんなら仕事もほぼ在宅で、心に残るようなことがほぼ皆無だったんだから。そういう方多いと思うんですよ。でも、あのときの経験で忘れちゃいけないことがあるんですな。それは「情報の精査」。あのとき、流れてくる大量の情報に右往左往したでしょ。でも、思い返してみると、信用していい情報と出どころが分からないような情報が入り乱れていたじゃない。それだけは忘れちゃだめ。ってことで、その重要性を忘れそうな人ほど『フロントライン』をご覧いただきたく。あたしも反省の意味を込めておかわりよ。


世界中がパンデミックで閉鎖する直前、日本に寄港したダイヤモンド・プリンセス号。多くの新型コロナ陽性感染が発生し、それに対処しなきゃいけなかったDMATの働きを描いた作品です。あのとき、四六時中客船にはりついていたマスコミが報じていたことが、内部で起きていたこと、内部で働いていたあらゆる人々の動きと食い違っていたのね。それで不安になったあたしらは、情報の発信源のインプレに加担しちゃってたわけ。いや、あのときは……って言い訳はあのときだけ。経験したあたしらは、常に冷静に、出どころがはっきりした情報を精査して、自分の生活に役立つことだけを活用しないといけないのよねー。で、最前線で対処している人たちの迷惑にならないようにしないと。ちなみにこの映画で描かれている事象や人物は、ほぼ事実に基づいているものの、特定を避けるためにリミックスされております。

常に調整役のDMATのリーダー。プレッシャーしかなーい!

会議、イラっとくるの。つら

ダイヤモンド・プリンセス号内部、再現度すごいそうです(情報筋より)

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よしひろまさみち/映画ライター

よしひろまさみち/映画ライター

1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。

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