「ダウンタウンのホテルの真ん中でワイヤーに吊るされたの」7月11日公開『スーパーマン』恋人ロイス役が語る撮影裏話

あの有名スーパーヒーローが帰ってきます。『スーパーマン』はこれまで幾度となく映像化されたDCコミックスですが、今回のバージョンは2000年代に発表された最も新しいコミック、『オールスター:スーパーマン』をもとにして、『ガーディアンズ・オブ・ ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガンが監督・脚本を務めた新シリーズの第1弾です。とはいえ、クリプトン星からやってきた異星人で記者をしているクラーク・ケントが主人公、ライバルがレックス・ルーサーという基本ラインは同じ。そして、恋人のロイス・レインも。「ロイスはコミックの歴史の中で最も進化したキャラクターのひとり」というのは演じたレイチェル・ブロズナハン。
「今作は、ロイスがクラークと同じジャーナリストであることはもちろん、ジャーナリズム自体がこの作品の重要な部分を占めていることが気に入ってます。ロイスは変わらず勇気があって、頭がよくて、情熱的。でもまた、彼女の弱点が見られることもとても気に入っています。他の誰よりも10歩先を行く能力を持つ彼女は、目の前で起きている問題に迷い苦しむ、“今を生きるのが苦手”な人。その一方、スーパーマンは、目の前の問題に即座に対処しちゃう“今を生きる人”。対照的な2人がぶつかり合い、補完し合うんです。それによって、彼らが魅力的なキャラクターに映るはずですよ」
スーパーマンを演じたデヴィッド・コレンスウェットは「レイチェルとは撮影前から話し合いをして、互いの役について、または映画の核となる部分について共有できた。そのおかげで撮影中はクラーク/スーパーマンとして集中することができた」と語っていた。が、彼女は彼について「私ももっと彼のようにアクションシーンをやってみたかった」という。
「この作品を始めるとき、監督に“私をボーイズと同じトレーニングに参加させて!”ってお願いしたんですよ(笑)。でも、監督は“そんなことしなくてOK”って。撮影中もいろいろ提案してみたんだけど、監督はいつもNO。ちょっとくやしいですね。とはいえ、ロイスにアクションシーンがないか、っていうと違っていて、すごくいいアクションを披露するんです。デヴィッドと私は、クリーブランドのダウンタウンにあるホテルの真ん中でワイヤーに吊るされました。あのシーンの撮影は本当に楽しかった。ほんとはもっと空を飛びたかったんだけど(笑)」
『スーパーマン』
7月11日より全国ロードショー!
story_クリプトン星からやってきたスーパーマンはクラーク・ケント(D・コレンスウェット)として育ち、日刊紙の記者として勤め、同僚のロイス・レイン(R・ブロズナハン)と恋仲に。一方、大富豪のレックス・ルーサー(N・ホルト)は、開発したハイテク兵器でスーパーマンを倒そうと躍起になっていた。
監督・脚本:ジェームズ・ガン/出演:デヴィッド・コレンスウェット、レイチェル・ブロズナハン、ニコラス・ホルト ほか/配給:ワーナー・ブラザース映画/公開:7月11日より、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
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text:MASAMICHI YOSHIHIRO
otona MUSE 2025年8月号より
WRITER
1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。