エイリアンのグロードンが超可愛い♥ ピクサー『星つなぎのエリオ』は孤独な少年の成長を描いた1本
★なんとなく寂寞感を抱えた方へ★
箱推しなんですよ、ピクサー。ピクサーの作品ってどいつもこいつも子ども向けに見せかけた大人への教訓映画なんだもん。で、今年のピクサーは2作あるんですが、まずは公開されたばかりの『星つなぎのエリオ』をおかわり。んまー、よくできてること。
まずはエリオくんがちっとも可愛げないことが最高。いや、可愛いのよ。可愛いんだけど、「僕、誰にも相手されない。宇宙人、お迎えに来て!」という夢想家で、唯一の家族のおばさんやクラスメイトを拒絶しまくり。絶対拒絶の姿勢がとてつもなく共感ゼロ。なんですが〜、夢かなって宇宙からお迎えがきて、ちょっとしたトラブルから銀河の敵との交渉役になってからが可愛い。ピクサーあるあるなんですが、最初から共感度満点の主人公じゃないところがいいのよ〜。
でで、さらに最高なのがエリオが敵側に乗り込んでから友情を育む敵の大将の息子、グロードン。ぱっと見、思い切り悪そうなんだけど(牙だらけの口があるイモムシ風)、むちゃくちゃ素直ないいコで超可愛い! グロードンと出会ってからのエリオの変容も含めて超よき。お互いに似たような孤独と不満を感じてて、そこから何が一番大切で、今自分が何をないがしろにしているかを学んでいくのよ〜。もうね……親気分。いえ、ばあば気分よ。

ぼっちのエリオくん。宇宙のお迎えを待ってます(アマチュア無線で)
銀河の代表になるドタバタ
グロードン可愛いの!!!!
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1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。