【9月の映画】ラストに呆然『愛はステロイド』吹奏楽経験者必見『ファンファーレ! ふたつの音』

ラストに呆然
『愛はステロイド』
8月29日より全国ロードショー
女性のバディもの&逃避行を描いた作品といえば『テルマ&ルイーズ』(1991年)という傑作がありますが、今あれをやろうとするとこの表現だわ、と納得したのが『愛はステロイド』。タイトルからして不穏ですが、ちょいバイオレンスなコメディと思ってご覧ください。裏社会を牛耳る父親を嫌い、自分らしく生きようとするルーと、ボディビルで名を上げようと躍起なジャッキーが出会ってフォーリンラブ。ところが2人はあっという間に事件に巻き込まれて追われる身に……。タイトルにあるステロイドがどういう働きをするのか、そして2人の愛の大きさがどれほどのものか、スクリーンで体感してください。ラストは度肝を抜かれますよ。

story_80年代、アメリカ南部。スポーツジムに勤めるルー(K・ステュワート)と、ボディビルダーとして成功を夢見るジャッキー(K・オブライエン)が出会い、一気に恋に落ちる。2人は、町の裏社会を仕切るルーの父(E・ハリス)をはじめ、ルーの家族が抱える闇に巻き込まれていくのだが……。

監督・脚本:ローズ・グラス/出演:クリステン・スチュワート、ケイティ・オブライアン、エド・ハリス、ジェナ・マローン ほか/配給:ハピネットファントム・スタジオ/公開:8月29日より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
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text:MASAMICHI YOSHIHIRO
otona MUSE 2025年10月号より
WRITER
1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。












