ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ~。
劇場版『ダウントン・アビー』(2019)
監督:マイケル・エングラー/出演:ヒュー・ボネヴィル、マギー・スミス、ミシェル・ドッカリー ほか/Amazon Prime Videoほか配信中、DVD、Blu-ray発売中(125分)© 2019 Focus Features LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
★英国に興味津々の方へ★
9月の半分くらいはエリザベス女王の崩御からのチャールズ3世即位のニュースでもちきりでしたわよね。たまたまとはいえ、そんな時期に百貨店の催事で英国フェアやってたりしたもんでお買い物に行ったんですが、そりゃもう……。今までの3割増くらいのお客様が。ああ、やっぱり英国王室とか英国の貴族とか、日本人大好きなのよね、と再認識した次第。そんななかですよ、英国貴族とその使用人を描いた群像劇ドラマの劇場版第二弾『ダウントン・アビー/新たなる時代へ』が9月30日から公開になりましてな! これ、最高過ぎたので、おかわり予定です。はい。
でも、その前に第一弾の劇場版『ダウントン・アビー』を観直してほしいのですよ。なぜなら、群像劇。登場人物すげー多い。おまけに、どこにも捨てキャラなし。だもんで、ほんとだったらドラマ版6シーズン全部観てくで! と言いたいところなんですが、そんな時間ねーよ、と言われるのがオチなので、取り急ぎ2019年の劇場版を。
これ、すごく優秀でね。ドラマが終了してから4年のブランクを経て制作された映画なので、冒頭10分弱は主要キャラの紹介があるんです。それが、個々のキャラに起きたことを振り返る回想劇とかじゃなくて、ワンカットまではいかないものの流れるようにキャラからキャラへとたすきを渡していくスタイルで、それぞれのキャラがどんな人かを自然と紹介するもの。しかも、過去のことはさておき、この映画で起きることの序章をここで全部解説しちゃってんの。これにはびっくりよ~。
注目は使用人ね。貴族のあり方とか、王様登場とか、いろいろと王室絡みの話はあるものの、振り回されるのはいつの世も庶民ですから。使用人がそこを代弁してくれるの。面白いわよ~。あ、これを観たら新作のほうもぜひに。
元執事のカーソンさん。大仕事のためカムバック
伯爵家の女性は全員キャラ強めですの
大奥様のバイオレット様。毒舌です
お料理担当パットモアさんとデイジーも今作では大活躍