CULTURE

秋は感性の充電! 映画ライターよしひろまさみち推薦する10月のマスト映画&イベント4選

バローファンの皆さん、
最高のオチきますよ
『ダウントン・アビー 新たなる時代へ』

ダウントニアンと呼ばれる熱狂的ファンを生み出したイギリスのTVシリーズ『ダウントン・アビー』。その映画版第2弾『ダウントン・アビー 新たなる時代へ』がついに公開されます。観たことない人はソッコーでググって鑑賞を。いわゆる家族ドラマだけど、それが近現代の貴族と使用人だったらこうなりますってお話で、社会背景や格差など、今の社会にもアルアルなことをてんこ盛りしているんですよ。絶対ハマる。 で、使用人のひとり、バローさんというキャラがおりましてな。数多の登場人物のなかで彼を観てるだけでも超ハマる(大事なことなので2度言う)、映画版前作からほぼ主役扱いで、彼の動向が気になって仕方なくなるよう作られているんですよ。自分らしく生きることが許されなかった時代ゆえに性格がひんまがったバローさんに、今作で最高の落とし所が用意されていたんですよ! それはスクリーンでのお楽しみ。萌え度1000%!

story 1928年、ダウントン。クローリー家に映画プロデューサーから、ロケで城を使わせてほしいと言う依頼が。一方、一家の長老バイオレット(M・スミス)のもとには、フランスの貴族からの手紙が届き、彼女に亡くなった貴族の所有する南仏のヴィラが贈られるというのだが…。
監督:サイモン・カーティス/出演:ヒュー・ボネヴィル、ミシェル・ドッカリー、マギー・スミス、ヒュー・ダンシー ほか/配給:東宝東和/公開:TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー中 ©︎2022 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.

『ダウントン・アビー 新たなる時代へ』

セレブメイクを変えた、伝説の人
『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』

90年代に流行った細眉やリップライナー、コントゥアリングメイクは、スーパーモデルやセレブが発信源。それを編み出したひとりのメイクアップアーティストがいるんですよ。ケヴィン・オークインがその人。レブロンや資生堂などで辣腕を奮った彼は、2002年に亡くなったのね。早過ぎ。でも、この伝説的存在が語り継がれていない! とプンスカした監督が、彼のメイクで大ブレイクしたセレブ達に証言をとったドキュメンタリー『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』を作りました。ケイト・モスにリンダ・エヴァンジェリスタ、シェールなどなど超豪華よ。

story 幼少期から絵とメイクで自分を表現してきたケヴィン・オークインは、差別的な田舎を飛び出してNYへ。ファッション界でまたたく間に才能を発揮し、革新的なメイクテクニックを次々発表していく。
監督:ティファニー・バルトーク/出演:ケイト・モス、リンダ・エヴァンジェリスタ、ナオミ・キャンベル、シェール、ブルック・シールズ ほか/配給:アップリンク/公開:渋谷ホワイトシネクイントほかにて全国順次ロードショー中

『メイクアップ・アーティスト:ケヴィン・オークイン・ストーリー』

香港映画がお好きならマスト
『七人樂隊』

香港映画で育ちました〜、という方。いらっしゃるわよね? お国の事情があったりするもんで、今の香港映画界は一時期に比べてかなり静かになっちゃって悲しいわ……という、あたしを含めた香港映画ラバーのみなさんにはぜひ観てもらいたいのが『七人樂隊』。ジョニー・トーやユエン・ウーピン、サモ・ハンなど7人の監督が、それぞれ時代の違う香港をテーマに作り出したオムニバス映画なのです。なんと全編フィルムで撮影! ノスタルジーと革新、両方を感じられるはずですよ。

story 香港の飲食店を舞台に、株取引で大儲けを夢見る男が株の乱高下に右往左往し・・(「回帰」)。1950年代から未来まで、さまざまな年代の香港を舞台にした7編。
監督:サモ・ハン、アン・ホイ、ユエン・ウーピン、ツイ・ハーク、ジョニー・トー ほか/出演:ティミー・ハン、フランシス・ン、ジェニファー・ユー、ユン・ワー、サイモン・ヤム ほか/配給:武蔵野エンタテインメント/公開:新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー中 ©︎2021 Media Asia Film Production Limited All Rights Reserved

『七人樂隊』

恒例の映画祭、今年で35回目です
「第35回東京国際映画祭」

毎秋恒例の日本最大の映画祭、東京国際映画祭が10月24日から開催されます。この2年間はほぼノーゲスト&ゲスト登壇はリモート映像で行われてきましたが、今年は海外からゲストが大量招聘。そして、昨年から会場が日比谷・有楽町エリアに移ったことで、お買い物のついでに、なんて映画祭の楽しみ方もできるようになったんですよ〜。世界中から集めた作品群とゲストは公式HPからお早めにチェックよ。

会期:10月24日〜11月2日
会場:日比谷・有楽町・丸の内、銀座エリアの映画館・ホール(TOHOシネマズ 日比谷、丸の内TOEI、丸の内ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテ、有楽町よみうりホール、ヒューマントラストシネマ有楽町、角川シネマ有楽町、シネスイッチ銀座 ほか)
※プログラム、スケジュール、チケット発売時期、料金などは公式サイトをチェック

「第35回東京国際映画祭」公式

selection&text:MASAMICHI YOSHIHIRO

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