【ネタバレあり】「入れ替わってる⁉」からの他人の体で生きる悲哀。映画『君の顔では泣けない』は感涙必至

同級生とからだが入れ替わりっぱなしで15年が経過したら、自己アイデンティティはどう変化するだろう? この設定時点で興味をそそられる独創的な映画『君の顔では泣けない』が、11月14日より劇場公開中。芳根京子と髙橋海人が共演した本作は、「入れ替わる」という劇的な事件と、思わずクスッと笑わされてしまう日常会話のギャップが効いており、しかしその中に「他人のからだで人生を過ごしている」という悲哀がしんしんと滲んでいき、切ないドラマが静かに増幅していく良質な一作。だが、その真の魅力は《ネタバレあり》でないとなかなか伝わらない……。そこで本稿では、核心的な部分は避けつつ、少々踏み込んだレビューをつづっていきたい。
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