【ネタバレあり解説】映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』T・シャラメがクズ男な理由。
クズ男だけどオサレでニクイ……
おティモ、オスカー逃して残念でしたが、候補入りだけでも大変な栄誉! ということで、『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』をオカワリして参りました。というのもですね、この作品、初めて観たのは昨年の秋。しかも字幕なし。おまけに、あらゆるブランドがアパレルなどのグッズ展開して(こういうところがA24作品&おティモのにくいとこ)、それが大バズリしまくっているもので。いやいや、そこまでオサレだったっけ? はて? と思って見直してきたんですわ。

勤務先でおっぱじめちゃうんですが、これ冒頭シーンなのよ……最初からクズ
結論。オサレでした。おティモが演じているマーティはほんっとーのクズ男で、どこにも感情移入できないどころか、親友の配慮を台無しにするくだりとか(オリジナル卓球ボールを発案&作ってくれた超巨漢の家に転がり込むあたり)、もはや怒りしかなかったわけですよ。でもな、この憎まれクズ男をおティモが演じているだけで、なぜかオサレ……。ウソでしょ、と思いましたよ! ぶっちゃけ最初に観たときは、前述の怒りしかわかなかったんだけど、日本語字幕できっちり読み取っていくと、「あぁ、マーティはクズだけど哀れね……」と生類憐みの令的な目線にチェンジ。するとどうでしょう。敢えての汚れメイク(荒れまくっている肌とか、風呂キャン的な乱れとか)、敢えてのクズ芝居ですらもオサレに見えるのよ……。マジック。
WRITER
1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。










