『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』公開中!今月のシネマミューズは『アバター』で世界的スターとなったゾーイ・サルダナ
あの超大作、じつは5部作です
13年前に公開され、今もなお世界興行収入ランキングでトップに君臨する『アバター』(09)。名実ともに史上最高の映画として知られる名作の続編『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が公開中です。じつはこれ、前作の公開直後から5部作になる、と監督が明言。 主人公のひとりネイティリを演じたゾーイ・サルダナに振り返ってもらいました。「最初に続編が4作もあるって聞いたときはすごく嬉しかった。ネイティリは私のキャリアで最高の体験のひとつだもの。またあの役をできるんだ、と思ったら興奮したわ。だけど、時間のことを考えると不安だった。だって、ジェームズ・キャメロン監督は素晴らしいものを作るためには時間を惜しまないアーティストだから。細かいところまでこだわって作る人だから、5作目のときに私はいったいいくつになってるんだろう......って思ったのよ。なにせアクションもあるから。私は自分でスタントするのが好きだから、スタミナを保たないといけない、って思ったわ」 今作はタイトルのとおり、海が舞台。CGのキャラクターになるとはいえ、役者はみな、水中での撮影に備えることが必須条件に。「他の俳優や、子役たちの親御さんも、かなり怖がっていたわね。だけど、私は、今回も監督が私たちのためにプロを用意してくれると知っていたし、確実な準備ができるって信じてた......けど、それでも難しかったのよ。最初は“えっ? 3万フィートの水中? どれだけ長い時間潜るの?”っていう感じ(笑)。でも、相手があの監督だから“ボス、了解です”と答える。そしてトイレに行って、トイレの中でパニックをおさえながら“今、あの人は私に何をやれと言ったの? オーマイ ゴッド”となるわけよ(笑)。だって、スキューバダイビングの経験がなかったから。でも、新しい経験をしたことで、新しい視点を得ることができた。トレーニングを受けて、エキスパートになったから、私は前よりも安全なのよ。それを私は子どもたちにも引き継がせている。子どもたちは私と違って水が好きで、いつも泳いでいるの」 とんでもないスケールの映像と分かりやすい物語。これがこのシリーズのキモ。今作のテーマは、ひらたくいえば戦争と難民という、 タイムリーなキーワード。 「1作目では、植民地化、侵略、文化の虐殺、土地を侵すといったことが強烈に語られた。今作は、戦争の中で成長していった家族を見つめる。自分と家族を救うための最後の手段としてやってくるのが難民という選択ね。また、戦争は環境を破壊することもまた今 作のテーマだと思うわ」
現在、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー中!
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
text : Masamichi Yoshihiro / photo : © 2022 John Russo. All Rights Reserved.