寒い冬は映画でも♡ アカデミー賞候補作品からティモシー・シャラメ出演作まで。2月にチェックしたいよしひろまさみちオススメのエンタメ作品5本!
01/オスカー候補、 劇場公開続々です
『エンパイア・オブ・ライト』
『イニシェリン島の精霊』
アカデミー賞候補が発表され、候補作はよ観たい、という人たちに朗報〜。配信作品はもちろんですが、劇場公開映画の多くも、授賞式前後で日本の映画館にやってきますよー。なので、気になる人はソッコーで観に行ってね。まずは公開中の『イニシェリン島の精霊』。コリン・ファレルとブレンダン・グリーソンという渋過ぎるキャストに、「ちょっと粘着な男が親友に絶交され、理由を知るためつきまとう」という渋つらいお話。でもね、 静かに心をチクチクする感じが独特で、最後まで目が離せないの〜。そして、まもなく公開の『エンパイア・オブ・ライト』は、映画館を舞台にした人間ドラマ。ちょっとワケアリな雰囲気を最初から醸し出す映画館マネージャー女性が、新人男子と妙な関係にハマっていく、というお話なんだけど、後半からの展開は「え、そういうこと!?」とビックリ。おまけに、あちこちで分断が目立つ今こそ観なきゃだめなオチまでついております。マーゴット・ロビーの『バビロン』も含めて、お早めに劇場へ!
02/食人だけど……純愛
『ボーンズ アンド オール』
Z世代のファッションリーダーとして常に注目されているシー・シャラメが、彼の出世作『君の名前で僕を呼んで』(2017年)のルカ・グァダニーノ監督と再タッグ! ところがこの映画、18歳未満観ちゃダメという衝撃作なの。『ボーンズ アンド オール』は、 なんと人を食べちゃうことをやめられない止まらない人たちを主人公にしたラブストーリー。は〜ん、人を食べちゃうシーンがあるからR18ね〜、と思った方。ノンノン、違うの。そういうシーン、それほどエグくない。むしろティモシーのあるシーンが「あらや だ!」ってなるのよー。これは大人だけで楽しむのが大正解。おまけに純愛よ。変わってるけどキュン死確実。
03/#MeToo運動のきっかけが映画に
『SHE SAID シー・セッド/その名を暴け』
まだまだ広がる#MeToo運動ですが、そのきっかけになったのはアカデミー賞常連のプロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインを告発したニューヨーク・タイムズ紙の記事。その舞台裏を描いた『SHE SAID シー・ セッド/その名を暴け』は、全人類が見るべき傑作なのですよ。注目は冒頭。この告発記事を発信した記者のひとりは、なんと大統領選出馬中にドナルド・トランプのセ クハラ疑惑を暴こうとして、返り討ちにあっていたという 事実が描かれるの。最初からのめり込むわよ〜。
04/美し過ぎるのよ、 身勝手な愛
『エゴイスト』
昨年の東京国際映画祭でお披露目されてから、じわじわと話題になっている映画『エゴイスト』。原作者、故・高山真さんの半自伝的小説がベースになっている恋愛映画です。これを観ると、誰かを愛するって、マジでエゴのぶつかり合い......って実感。おまけに鈴木亮平さんと宮沢氷魚さん、そして阿川佐和子さんの演技合戦が強烈過ぎて、何度も観たくなるから! 酸いも甘いも経験した大人なら、この喜怒哀楽を理解できるはず。原作本とあわせて、身勝手な愛に浸っちゃって〜!
05/あの事件を、まるっとドラマに(しかも短い)
『リトビネンコ暗殺』
毒物じゃなく、放射性物質を盛られて暗殺!? ってニュース、覚えてる? 2006年にイギ リスで起きた亡命ロシア人のリトビネンコ暗殺事件を、まるっとドラマ化した『リトビネンコ 暗殺』が、スターチャンネルで放映よ。暗殺の手法が斜め上から過ぎたことや、まさかそんなド派手な暗殺ある? というニュース報道しか知らなかった日本の皆さん、捜査の裏側は もっと強烈だったことをこのドラマで知っちゃって。しかも、全4話と短めに濃厚凝縮よ。
text:MASAMICHI YOSHIHIRO