ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ~。
「エゴイスト」
監督:松永大司/出演:鈴木亮平、宮沢氷魚、阿川佐和子、柄本明、ドリアン・ロロブリジーダ ほか/配給:東京テアトル/公開:現在、テアトル新宿ほか全国ロードショー中 ©2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
★恋に恋しちゃう人へ★
じわじわ話題になっている『エゴイスト』。何度か取材させていただいたり、原作読んでいたり、原作者が知人だったり、と、どうにも関係が深くなってしまったゲイ映画だけに、おかわりしたのよね。いやー、やっぱ何度観てもいいわ。そして、おかわりして分かったことは、恋に恋するタイプの方は、これを観て「本当に恋するってどういうことか」を理解していただきたく~。
いや、恋に恋するタイプって、交際を始める、もしくは交際中に自分の思い描く恋路が見えたその瞬間、恋が成就したと思うわけですよ。それ、恋じゃありませんから、と突きつけてくるのが『エゴイスト』なわけ。
物語の詳細は割愛します。どんどこググってちょうだいませ。でもね、テキストじゃ伝わらない、絶対。恋愛ってエゴのぶつかり稽古みたいなもんだけど、どこまでエゴを受け入れるかってことが、映画本編を観ることでわかるのよ~。とくにね、後半部。詳細は避けますが「好きになっちゃったんだもの、仕方ないじゃない」というセリフが出るあたりで、ぐっさ~と突き刺さるものを感じられるはずよ。おはやめに観に行ってちょ。
浩輔(鈴木亮平)はファッション誌編集者。超ブランド志向のねえさんです。
龍太(宮沢氷魚)はパーソナルトレーナー。こんなコいたらキュン死する、という天使レベル。
龍太の母(阿川佐和子)と3人、疑似家族化しますが……。