よしひろさん、「きのう何観た?」『ウーマン・トーキング 私たちの選択』

ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ〜。
『ウーマン・トーキング 私たちの選択』
監督:サラ・ポーリー/出演:ルーニー・マーラ、クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショー、フランシス・マクドーマンド ほか/配給:パルコ/公開:現在、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー中 ©2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
★お友達との対話がうまくいってない方へ★
あたしがこの映画を初めて観たとき、設定もプロットも何も読まずに観たんですが、始まって15分にして驚愕。これ、現代の話なのね……と。という、『ウーマン・トーキング 私たちの選択』をおかわり。詳細知らずに観たものの、オープン情報だったからネタバレじゃないし、そもそも実話ベースだし、そこに驚かないでもいいのよね、と思い直してのおかわりです。いつもどおり、ストーリーはググってね。そして、元ネタになった事件も検索してみて。すっごい仰天ニュースだから。
ネタバレじゃないとはいえ、「この現代感のなさよ……」というところは、まじで見どころなんですわ。怖い、正直カルト。だけど、深く考えなくても分かるのは、これが特別なコミュニティだから起きたわけでもなければ、世界中のどこでもアルアルの話だってことが怖いわけよ。
で、この映画のキモは「対話」。コミュニティの女性たちはめちゃ非道な被害にあってるんだけど、意見はバラバラ。あれ? なぜ一致団結せぬ! と思うでしょうけど、現実問題はこれなのよ。人が違えば意見が違うのは当たり前。それを受け入れて、どう対話で落とし所を作っていくかが重要ってことを描いているの。だからこそ、リアルライフで「友達となんかうまくいかないのよね……」という方、この映画を観て、勇気を持って対話を。
男性理解者は1人だけ。なんなのよ、このコミュニティ!
対話しか解決手段なし。なんと女性は文字も読み書きできない設定!
何はともあれ、この結論は子ども達のためなのよー。
よしひろまさみち
オトナミューズのカルチャーページ編集担当&映画ライター。おバカなコメディからおマジメ社会派まで幅広くカバー。ほんとにおもろいもんしか紹介しません。