新たなアクションスター、ガル・ガドットが語るNetflixオリジナル映画『ハート・オブ・ストーン』
ガルたん、今度は無敵のスパイに!
DCコミックスを原作とした実写映画シリーズのひとつ『ワンダーウーマン』(2017年)で主演して以来、スーパーヒロインのイメージがズバッとハマったガル・ガドット。今年は『ワイルド・スピード』シリーズの最新作『〜ファイヤーブースト』で、10年ぶりにジゼル役で登場し(観てない人、ごめん! スーパーネタバレです)、ファンをあっと言わせたばかり。そんな彼女が主演最新作のNetflix映画『ハート・オブ・ストーン』では、またまた強く美しいヒロイン、敏腕エージェントのレイチェルを演じている。
「他の作品で演じてきた強い女性像とこの作品のレイチェルはだいぶ違うんです。一番違うのは、作品自体の“トーン”。この映画のトーンは、『ワンダーウーマン』シリーズや『レッド・ノーティス』(2021年)などとは完全に違っていて、もっと地に足がついていて、生々しくて、ざらざらして、シリアスで......。現実の世界で起こっている物語というところが魅力だと思います」
レイチェルはある平和維持組織のエージェント。日々、世の平和を守るために、目と耳を研ぎ澄まし、最悪の事態を防ごうとしている。アクションは盛りだくさんで、パラシュートを使った戦闘シーンをはじめ、いわゆる“007” シリーズのジェームズ・ボンドや“ミッション・インポッシブル”シリーズのイーサン・ハントばりのスパイぶり。
「今回のアクションは、全体的にフィジカル面においてとても大変でした。このために私たちは何カ月もトレーニングし、スタントチームとの5つの大きなアクションシーンの殺陣を入れる作業など準備万端にしたんです。......が、いざ撮影が始まると、練習よりもずっと大変で。アイスランド、イタリア、イギリス、ロサンゼルス、ポルトガル、 モロッコの6カ所で撮影をしたのですが、例えばアイスランドやイタリアの山で撮影するとき、とにかく寒い中で真夜中まで撮影で(笑)。その中でアクションをこなさなくてはいけなかったので、通常の二倍の大変さを感じました。他にも、砂漠でのアクションシーンや海辺で濡れた状態、砂まみれの状態、風が吹いている状態、早朝の撮影、暑い環境など諸々の条件の中でアクションをするというのはとても大変でしたね」
シリーズ化もされそうな、最高のアクション・ヒロイン。こういったジャンルに続けて出演する彼女の気持ちは? 「自分がアクションスターになるとは思ってもみなかった(笑)。憧れたこともなかったですし、役者になるということ自体、計画にはありませんでした。レイチェルへの自分のインスピレーションは、ひとつに留まりません。このジャンルの大ファンなのでいろいろな作品を観ますが、スリリングで新鮮で新しい何かをもたらしながらも、共感できて、地に足がついていて、わくわくできるものはそうそうない。それが皆さんにお届けできれば嬉しいですね」
text : Masamichi Yoshihiro
otona MUSE 2023年 10月号より