「KWANGYA」ってどこなの? aespaとRed Velvetの真骨頂、SMガールズのカムバがアツい!
韓国では、アイドルグループが新曲をリリースすることをカムバック(通称カムバ)といいます。K-POP界はあまたのアーティストがつねにカムバを繰り返し、ランキングの入れ替わりも超・激しめ。ぼーっとしてると見過ごしてしまいそうになりますが、最近おっ! と目を引いたのがSMエンタテインメントが誇る2大ガールズグループのaespaとRed Velvetでした。いろいろなグループがデビューしては瞬く間に売れていくアイドル戦国時代、後輩グループも増えてきたなかで自分たちの真骨頂を見せつけてくれた2組。うん、いろいろ浮気したけど、やっぱり最後はSMが憧れなんですよね。
SMエンタテインメントってどんな事務所?
そもそもSMとは、東方神起、少女時代、EXO、NCT、aespaなど名だたるアーティストが所属する大手事務所のこと。YG、JYP、HYBEと並んで語られることも多いですが、その中でもSMの特徴は、緻密に作り上げられた世界観の強さとそれに付随する完璧に仕上げられたアイドルの姿。まず、SMの世界を理解する基本の枠組みとして、アイドルが存在するもうひとつの世界線があって、彼らはその中で起こるストーリーを楽曲で表現しています。一曲ごとに完結することなくどこかで繋がっていて、まるでひとつの映画シリーズを見ているような壮大な構想力とダイナミックさが特徴です。
「KWANGYA」ってどこなのか問題
そんなSMを知る上で欠かせないのが、荒野を意味するKWANGYAというワード。aespaはKWANGYAを目指しているとか、たどり着いたとか、深掘りしすぎるとKWANGYAの話から抜け出せなくなるので割愛しますが、aespaだけでなく他のアーティストの楽曲に登場することもあります。そのため、SMのアイドルを追っているとこの話どこから繋がってました? と聞きたくなるような仕掛けにぞっとすることも実は多々。もはや気味が悪いレベルなのですが、そういった“歌って踊る”とは別の角度の魅力をアイドルに付け加えた事務所こそがSMエンタテインメント。緻密に計算され作りあげられる世界観とその完璧さが、パフォーマンス、CD、すべてにおいて張りめぐらされているんです。
K-POPアイドルは練習生時代を過ごしてからデビューすることで知られていますが、SMもまた同じ。抜群のダンスと歌唱スキル、表現力は見ていて一点の曇りも感じさせないし、それに加えてSMは抜群の顔というビジュアルがついてきます。そう、イケメンと美女しかいない事務所としても有名なのです。CDについてくるグッズも面白くって、アートブックのような、つい買ってしまいたくなるクオリティの高さ。缶にはいっているなど遊び心に溢れていてファンじゃなくても買ってしまう(のは私だけ?)。CDじゃなくて作品だと思えばお得だとかいう意味の分からない言い訳をつけて日々カートに放り込んでいます。知れば知るほど奥が深くて、次はどんなコンセプトでカムバしてくれるのか、つねに期待と恐怖を与えてくれる恐るべき事務所ともいえます。
終わらないaespaの戦い
そんなSMから、K-POP第4世代を引っ張るのが2020年にデビューした4人組のガールズグループaespaです。先ほどKWANGYA問題でも触れたaespaですが、公式サイトによると「自分のもう一人の自我であるアバターに出会い、新しい世界を経験する」という世界観をベースにしているんだそう。そのコンセプトの通り、aespaはメンバーそれぞれに仮想現実でのアバターが存在しています。デビュー時にアバターを含めた8人のビジュアルが公開されたときは、ついにアバターを推すときが来てしまったのか……と衝撃を受けました。それからというもの、いわゆるエモいとかY2Kだとか、懐かしさと真逆をいくCGを駆使した世界で、つねになにかしらの敵と戦う彼女たち。
そんなaespaの最新曲が『Drama』です。MVはドラマの役の中の自分と、本当の自分が交錯していくストーリーを描いたものなのですが、もちろん、ここでも戦っています。これが本当にね、そうですそうですこれが見たかったーー!という世界そのもの。aespaの魅力が凝縮されているので、ハマるならここからが超オススメ。
Red Velvet様がカムバです!
そして忘れてはいけない、aespaの先輩にあたるガールズグループRed Velvetも11月にカムバック! TWICEやBLACK PINKと肩を並べ、デビュー7年目を超えた彼女たちが満を持してアルバムをリリースしました。表題曲『Chill Kill』のMVではメンバー5人が姉妹設定。悲劇の中に閉じ込められ、一緒に乗り越えていく過程を表現しているそうなのですがこれまた若干ホラー。そのギャップと中毒性こそがRed Velvetたる魅力なんですよね。ガーリーでちょっとダークな世界を見て、再びRed Velvetの沼に浸かってしまったファンも多いのでは。Red Velvetならではの独特の空気感をぜひ感じていただきたい!
そしてアルバムのイメージビジュアルも中華テイストを取り入れた目を引く新しさ。もうやり尽くされたと思われるK-POPコンセプト争いにここまで目新しく印象的なものを生み出せるってどういうことなのよ。
K-POPアイドルを追いかけていると、それぞれのグループや事務所の「色」がハッキリ見えてきます。それに気がつくと次はどのグループが何をしてくれるのかが楽しみになり、そこから先は彼らを追いかける日々のはじまり。それぞれが新しいものを貪欲に作り上げ、競い合いが激しい業界のなかで生まれるコンテンツはエネルギーに満ち溢れていて見ていて飽きないんです。とは言っても、多種多様な魅力に浸ると際限がないのでのめり込み注意!
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