石原さとみさんの壊れっぷりはマジ必見。『ミッシング』は人間の善意と悪意の両極を描いた傑作!【よしひろまさみち】
ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ~。
よしひろさん、「きのう何観た?」
『ミッシング』
★刺激がほしい方へ★
ついおととい、これの話を友だちとしてたんですわ。『ミッシング』。オトナミューズ7月号で表紙を務めていただいて、ロングインタビューもお願いした石原さとみさんのキャリアを変える一作ね。いやはや、話をしていたら盛り上がってしまい、ついついおかわりを……って思ったら、上映館減ってきてんじゃないのよ! 慌てて猛プッシュよ。
人の善意と憎悪の両側面が意地悪なタッチで描かれている本作。とくに石原さとみさんが演じる若いママの壊れっぷりは、マジで必見。なにはともあれ、観てくれ。話はそこからだ、という映画。これじゃさっぱり伝わらないと思うんだけど、マジそれなのよ。伝えにくいけど、めちゃくちゃいい映画。でも、後味かなり悪くて刺激MAX。映画としては猛プッシュできるんだけど、見る人の健康状態がいいときじゃないと、確実にダメージをくらうのよねー。そんなこんなで、口伝えでこの映画を推すときに言っていたのが「虎舞竜がね……」。
この一言で観に行ってくれた友人が数名。言ってみるもんだ。友人は「こんなに全く虎舞竜の影がない映画なのに、どこで何が出てくるのか緊張してたけど、観たらそこを推した理由がめちゃわかった!」と言ってくれました。もちろんそれは本筋とは関係がないんだけど、それを表すシーンひとつだけで、人の善意と憎悪が全部盛り。
で、おかわり鑑賞したら、いやーすげーわ。細かいところまで目が行き届いたので申し上げますが、そのシーン、めちゃくちゃ狙いどおりだし、なんならそのときのセット美術や衣装、メイク全てが完璧。おかわりしてみるもんだわね。もう観た人も、そしてこれからという人も、これは劇場で観るべき映画ですよ~!
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