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よしひろまさみち

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『ボーイフレンド』ロスを埋めてくれたのは、イッキ観必至の超濃厚エンタメドラマ『地面師たち』でした

地面師たち

ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ~。

よしひろさん、「きのう何観た?」
Netflixシリーズ『地面師たち』

地面師たち

story 元暴力団幹部のハリソン山中(豊川悦司)を中心とする不動産詐欺グループは、それまで手がけたことがない規模の巨額詐欺を計画。それは、高輪の一等地にある寺が所有する駐車場をえさに、大手デベロッパーを騙すというもの。その動きを鋭く察した警視庁捜査2課の刑事・下村(リリー・フランキー)は、新人の倉持(池田エライザ)と共に調べ始めるのだが……。

監督:大根仁/出演:綾野剛、豊川悦司、小池栄子、ピエール瀧、染谷将太、アントニー、松尾諭、駿河太郎、池田エライザ、リリー・フランキー、山本耕史 ほか/配信:Netflixにて独占配信中 ©新庄耕/集英社 ©Netflix

★イッキ観する作品を探していらっしゃる方へ★

あ~ん……『ボーイフレンド』終わっちゃった……(まだ言ってる)。ロスよロス。ロス疑惑(古い)。と、そういう方ほど、気を紛らわすイッキ観で夢中になれそうなものを探しているはず! ということで、オススメしたいのが、これまたあたしがリピート4周目に入っているNetflixシリーズ『地面師たち』。


すっげーおもしろい。マジでこれ、後を引くおもしろさ。こないだ地下鉄を待ってたら、前に並んでいた若い男子がスマホでこれを観ていて、思わず声をかけそうになったほど(不審者)。要は某大手不動産会社がン十億円だまされたっていう、あの事件をもとにしたフィクションです。あのとき、ワイドショーでは聞き慣れない「地面師」っていう言葉が飛び交ったの覚えてます? あれですよ、あれ。あの裏側ではこういうことがあったんじゃないかねぇ、ということを描いているんです。詐欺の手口がおそろしいほどシステム化されていることや、その裏でどんどこ人が死んでいたり、とか。もうスリルとサスペンスの連続。おまけに、だまされる側にも「あぁ、こんなに抜けたところあるんだ……」というウィークポイントもあったりして(それがいかにも日本企業っぽいのよ)。社会派でもありスリラーでもあり、オールインワンのエンタメ傑作ドラマですの。


特に注目は小池栄子さんが演じる地主役の素人をスカウトする麗子と、ピエール瀧さんが演じる司法書士・後藤。もうね……最高なのよ。特に後半部。うさんくささフルスロットルよ。

地面師たち

ハリソン山中、マジで狂ってます

地面師たち

そもそも詐欺師って芝居がうまいってことなのよね……と、背筋ぞわ!

地面師たち

麗子さん、旅館の仲居をしながら、使えそうな人を一本釣り

地面師たち

リリーさんとエライザさん、めちゃいいバディ関係

地面師たち

大手企業ってハンコの多さで守られることもあるのよね

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WRITER

よしひろまさみち/映画ライター

1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。

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