Sia初監督作品から懐かしの名画まで。
3月に観たいミューズなシネマ5選
映画ライターよしひろまさみちが、今月もマストな映画をモリモリお届けします〜!
01
坊主頭のケイト・ハドソンが
Siaの曲で踊ります
『ライフ・ウィズ・ミュージック』
ゴールデングローブ賞でミュージカル・コメディ映画部門の作品賞などにノミネートされた『ライフ・ウィズ・ミュージック』。これ、すごいんですよ。Siaが監督、脚本、楽曲制作を務めたという、Siaの脳内物質放出映画。この作品で髪をばっさり切って主人公ズ一を熱演したケイト・ハドソンに話を聞きました。
「私が歌ってるインスタグラムを見たSiaがオファーしてくれたの。 Siaがミュージカルを作るなんて聞いたら、断るわけないでしょ。彼女とこの企画のことを話していたとき“髪、剃ってくれる?”って言われたんだけど、それも即OKしたし、劇中で歌うことも踊ることもすっごい楽しんだのよ(笑)。私が演じたズーは、自分は愛される価値なんてないんじゃないか、って思ってる女性。人って多かれ少なかれ、そういう気持ちがあるものだし、私も共感したのよね。妹のミュージックのお世話をすることになってから、彼女の人生はまるで違ったものになっていくのよ。そのメッセージ性がとても好きだわ」
02
アカデミー賞6冠の名作が
鮮明になってスクリーンへ
『フォレスト・ガンプ/一期一会』
アカデミー賞で作品賞を含む6冠に輝いた1994年の名作『フォレスト・ガンプ/一期一会』が、4Kニューマスター版でスクリーンに帰ってきます。「人生はチョコレートの箱のよう。開けてみないと中身はわからない」など、人生を豊かにしてくれる名セリフの数々を生み出した作品が、色鮮やかなくっきりはっきり映像でスクリーンで楽しめるのは今回こっきり。アカデミー賞シーズンだけに、今年の関連作を楽しむのもいいけど、こちらも一緒に楽しみましょ。
03
びっくり技術のドキュメンタリー
『チェチェンへようこそ ゲイの粛清』
ドキュメンタリー映画にも色々あるけど、取材を受けたことがバレたら命が危ない、なんてことも。取材対象が危険にさらされることを防がないといけないですよね。『チェチェンへようこそ ゲイの粛清』は、その未来形を提示した作品。LGBTQの人権が障害されているのに、なかなか外には広まらないチェチェンに潜入し、当事者に取材重ねている作品ですが‥‥なんと取材対象は他の人の顔に差し替え! AIによるフェイク映像で安全を確保しているんですよ。
04
ホロコーストを斜め上から観るアニメ
『アンネ・フランクと旅する日記』
ホロコーストを描いた映画は数あれど、この視点はなかった!とポンと手を打つ作品が公開です。『アンネ・フランクと旅する日記』は、『アンネの日記』 の著者アンネ・フランクが主人公‥‥じゃないんです。彼女のイマジナリーフレンド・キティーが日記から現代のアムステルダムに現れて、戦中の歴史をたどるという異色作。重めのテーマだけど、ポップなアニメで彩られて物語がスルスルと頭に入ってくるんです。この体験は唯一無二!
05
古典ミュージカルで息抜きしません?
『テアトル・クラシックス ACT.1
愛しのミュージカル映画たち』
近年ミュージカル映画がプチ流行してますが、そのブームは昔もあったんですよ〜。そんな40〜80年代に製作された名作の数々を上映する「テアトル・クラシックス ACT.1 愛しのミュージカル映画たち」が東京から全国順次開催されます。特に注目は劇場版「セックス・アンド・ザ・シティ」(1998年)の劇中、キャリーがアシスタントの「セントルイスのルイーズ」からクリスマスプレゼントで渡されたDVDの『若草の頃』よ!
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