ゾンビは走るしブラピは若い! 10年以上前の作品だけど『ワールド・ウォーZ』は今観ても最高!
ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ~。
よしひろさん、「きのう何観た?」
『ワールド・ウォーZ』
★ゾンビ映画お好きな方へ★
突然10年以上前の映画ですんませ~ん。テレビ東京の昼枠で放映していて、懐かしさから録画して観ちゃったのよね~『ワールド・ウォーZ』。そんな暇あんなら仕事しろ! って怒られそうですが、東京国際映画祭やらなんやら、情報がほとんどない最新作を観続けていたら心が疲れちゃって……。ってことで、息抜きゾンビ! これ、公開当時は「ゾンビって言わないでください!」って言われたことを思い出すわ~。今なら胸を張って言えます、Zはゾンビです!
せっかくだから当時言えなかったこと、オチは避けつつ書きますわ。まず、原作はあるものの、それと全然違うのよ。原作は、世界がZとの戦いに勝った後、その全てを目にしてきた国連調査員の振り返りエピソードで構成されているのね。それに対して、映画版はその回想エピソードだけで構成。なので、もろゾンビ映画。人類がZの正体が何かをつかむ(というか、無力化するところ)までを描いているから、人類vsゾンビってわけですのよ。これが超速い。展開速すぎて、「え、こんな大事なエピソードを数秒で!?」ってなるほど。
たとえば、原作で重要なパートだったインドとパキスタンの間で起きたこととか、ブラックボックスといわれた朝鮮半島の話とか、マジ短い。それよりも、Zを食い止めようと世界を駆け巡るブラピもとい国連調査員ジェリーのロードムービーに専念。これがお見事なんですわ。あっという間にZに感染した人の特徴を割り出すし、Zからの逃走も驚異のスピードだし、飛行機の中で起きたことはほぼカットだし。ほんっと潔いスピード感。それゆえにおもしろい。今見てもゾンビ映画の中ではトップクラスにおもろいの。未見の方はぜひ。怖いの苦手な人も大丈夫。なぜならグロさほぼゼロ(傑作ゾンビ映画でグロ要素皆無なんて奇跡的)。走るZがちょっと怖いくらいよ~。
公開時に言及を避けていたことばっかり言えて、あー、すっきりした。