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よしひろまさみち

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サンタクロースが大遅刻!? Netflix映画『あの年のクリスマス』は、大人にも刺さる必見アニメーション

ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ〜。

よしひろまさみち/映画ライター
1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。

よしひろさん、「きのう何観た?」
Netflix映画『あの年のクリスマス』

story クリスマス直前のイギリス。降り始めた雪はおおかたの予想に反して猛吹雪になってしまい、サンタクロースも予定通りに動けなくなってしまう。そんななか、街では子どもたちがクリスマスに向けて様々な準備をしており……。

監督:サイモン・オットー/声の出演:ブライアン・コックス、フィオナ・ショウ、ビル・ナイ ほか/配信:現在、Netflixにて独占配信中 ©Netflix

★クリスマス映画をお探しの方へ★

みなさーん、クリスマスでっせー。メリクリ~! このシーズン、あたしのようにおひとりの方、そして家族や大事な人と一緒にホリデーシーズンを過ごす人も、とりあえず雰囲気づくりしたいもんじゃないですかぁ、どうよどうよ? ということで、劇場で観られるクリスマス映画はすでに『ラブ・アクチュアリー 4Kデジタルリマスター』をご紹介してるので、おうちで楽しむバージョンも、と思いましてな。今年はちゃっかり新作がござるので見直しました。Netflix映画『あの年のクリスマス』!


アニメーションです。でも、オトナな皆さんでも、ラストは胸ズキュン。クリスマスに猛吹雪になり、サンタクロースが予定通りに動けなくなった、っていう設定の街。子どもたちはそれぞれにクリスマスにやろうとしていることを準備していて……っていう群像劇。親がパーティで外出してお留守番とか、内気過ぎて半年以上告白できずにいる初恋男子などなど。思い思いのクリスマスに全力投球しようとしている子どもたちを描いているのね。あれ、これって構成が『ラブ・アクチュアリー』に似てる……、と思った方。鋭いわ! そうなんです。これ、『ラブ〜』の監督・脚本を務めたリチャード・カーティスがプロデュースしてるのよ! いわば子ども版『ラブ・アクチュアリー』。


悪意を持った人は一人も出てこないし、子どもたちのエピソードは可愛いだけじゃなくてリアルな感情激盛りだし、なんならこの作品では端役の大人たちがからむエピソードまで完璧なエモさ。マジ、完成度高過ぎなのよ。しかもよ、冒頭からしてけっこう厳しめ。『ラブ〜』では「クリスマスはいちばん大事な人と過ごすとき」と提唱してますが、この作品では「クリスマスは感情を映す虫眼鏡。ハッピーな人はよりハッピー、寂しさを感じている人はより寂しく感じちゃう」という、『ラブ〜』よりもきっつい提言をしてるのね。それを解決しちゃおうじゃないの、って現れるのが、遅刻上等のサンタクロースってわけ。いやー、マジほっこりだわ〜。ぜひともこのシーズンを満喫するために観て!

サンタさん大遅刻でもいい仕事する!

吹雪でオトナが帰ってこられない。いえーい!

恋しちゃった……けど言えないの〜

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よしひろまさみち/映画ライター

1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。

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