新年早々むしゃくしゃする方へ。元殺し屋の養蜂家(!)が無双するアクション映画『ビーキーパー』で、スカッとしましょ!
ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、本音でおすすめしますよ~。
『ビーキーパー』
★無双過ぎるキャラがお好きな方へ★
この人出てくると安心。だって、無敵なんだもん。っていう俳優さんは何人かいますよね。トム・クルーズやドウェイン・ジョンソンなどなど。そしてジェイソン・ステイサム! いやー、彼のフィルモグラフィ眺めてると、主演作で「無双だわ」っていうの多いのよね。で、正月早々から公開が始まった最新主演作『ビーキーパー』もそのタイプ。あんまりにもスカッと爽やかなのでおかわりしてきました。
かつては無敵の殺し屋、今は隠居で養蜂家のアダムを演じてるのがジェイソン。過去を詮索されたくない怪しすぎるアダムを信用してくれたただ一人の恩人のおばあさんが、フィッシング詐欺にあって全財産を失っちゃって自殺。それで猛烈に怒ったアダムは、詐欺グループの所在をつきとめて、一人で乗り込んで壊滅させようとする、ってお話。もうむちゃくちゃ。さすがにそりゃねーだろ、っていうくらいの強さと情報収集力なのね。たとえるなら、トム・クルーズがやってる『ミッション:インポッシブル』シリーズのイーサンの頭脳と行動力に、ドウェイン・ジョンソンがやってる『ワイルド・スピード』シリーズのホブス捜査官の戦闘力を足した感じ。ビーキーパーっていう組織のトップエージェントは、代替わりしても「ビーキーパー」って隠語で呼ばれて、「あいつに狙われたら終わり」ってくらいに強い設定でしてな。なので、彼が引退したあとのビーキーパーが詐欺グループに雇われて、彼と対決するってシーンがあるんですわ。それがなんと5分程度。あっという間に片がつく。なんすか、この無双。
しかもオチもとてもすがすがしいのよ~。詐欺グループがなぜそこまでの力を持っていたのか、とか、そこに乗り込むアダムのかっこよさとか。もうすがすがしいったらありゃしない。新年早々なんだかむしゃくしゃするわ! って方、スッキリするわよ~。
WRITER
1972年、東京都新宿区生まれ。大学在学中からゲイ雑誌『バディ』編集部で勤め始める。卒業後、音楽誌、情報誌、女性誌などの編集部を経て独立。『sweet』、『otona MUSE』(共に宝島社)で編集・執筆のほか、『an・an』(マガジンハウス)、『家の光』(家の光)、『with』(講談社)、『J:COMマガジン』(J:COM)など多くの媒体で、インタビューやレビュー記事を連載。テレビ、ラジオ、ウェブなどでも映画紹介をするほか、イベントでの解説、MCも。ゴールデングローブ賞国際投票者、日本アカデミー賞会員、日本映画ペンクラブ会員。