スタイリスト・辻直子さんの
ミニスカスタイルはなぜ素敵に映るのか?
長らくミニスカートから遠ざかっていたであろうミューズ世代が大人の品格を携え、いま脚を出すなら? 日ごろからミニボトムを素敵に着こなすスタイリスト辻直子さんに、マインドからミニスカートを素敵に着こなす秘訣までお話ししていただきました。
Step into the new style
メゾンの品格漂うミニスタイルを✔️
「ミニスカートは、ショートパンツと似て非なるもの。両者が比較されると、大概ミニスカのほうがハードルが高い印象になりますよね。そこには少なからずジェンダー的な視点が反映されていて。露出の度合いと品格を保てるのか……、そんなマイナスイメージがあるのは何でだろうって考えると、“大人が無理してはいてる感”なのかなと。ノリと勢いで着こなせた若いころとはもはや違って、今の自分のからだをキレイに魅せるいいものを見極めるのが肝心です。上質さは、発色やシルエットの美しさ、品格にも直結するから “頑張ってる感”が出ないし、堂々たる風格ではきこなせる。それなら、大人のミニスカ、全然あり! と私は思うんです」(辻さん)
Close Up HER STYLE
辻さんのミニスカスタイルは
なぜ素敵に映るのか?
「昔から心惹かれるのもあって、ミニスカートはいつしか自分の定番アイテムになっていました。トレンドか否かは関係なく、毎シーズン何かしら買っていますし、日々のスタイリングにもずっと取り入れてきましたね。皆さんがいうところのデニムとか、そういう感覚に近いのかも?」
どんなに流行っていない時期でも、必ず1年に数枚は買い足しているという辻さん。確かに年間通して、チャーミングに着こなしている姿をよくお見かけするし、それは“辻直子というスタイル”を形作るに欠かせない存在に見える。
「実際のところ、トレンドとしてピックアップされることも長らくなかったので、“あの人いつもミニをはいて、高いヒールだよね”って思われることもあったりするんだろうなとか感じながら(笑)。そういうのにも怯まず貫くってなると、ちょっとやそっとじゃブレない確かなマインドを持たないとなんですよね。どんな服でもその姿勢が素敵に見せるし、似合わせてくれる気がするんです。まわりがどうこうじゃなく自分の嗜好に従って、好きなものをしれっと着る。それって案外難しいことだよなって思います」
そんな辻さんのミニ愛は、いつどんなきっかけで深まったのでしょう。
「ずっと好きなのは、90年代のコレクションルックに多いスタイル。当時のスーパーモデルって、それぞれの個性を生かしてミニをパワフルに着てるんですよ。その感じがすごくかっこよく堂々と見えて、インスピレーションもたくさん受けました。ピーター・リンドバーグの写真集にあるこのアグレッシブなムードも好き」
確かに辻さんのミニスタイルは、女性らしいかっこよさが感じられる。実際にはくときのマイルールはありますか?
「私個人として、ミニをはくときは不変的なコンビネーションがあって。まずはヌードカラーの足元。鮮やかなカラーの合わせももちろん大好きだけど、あえて締め色を持ってこないで、脚全体をヌーディに一体化してしまう。ヌードカラーも黄みやピンクみ、濃淡によって微妙に違ってきて、その感じも仕上がりとして面白いんです。新鮮味があるんでしょうね。あとはパールと、ワンハンドルみたいなクラシカルなバッグ。品が備わるからか、ミニをはくときの着地点として気分が落ち着く。トータルで見たときの完成図として、しっくりハマるんです」
そうして完成する辻スタイルは、大人がちゃんと素敵に見えるバランスに収まっている。
「要は、そこなのかも。ミニスカートが自分にとって未知のトレンドなら、合わせるもので自分にフィットするバランスを探ればいい。身につけるもの全てが最新である必要は決してないんです。自分の好きを貫いて、着こなしに“らしさ”を忍ばせることができれば、それがスタイルになるはず」
大人が今また、ミニスカートを素敵に着こなす秘訣はこれ。このセオリーに違いない。
いかがでしたか? 次回はいざミニスタイルにトライするうえでの悩みをQ&A式に辻さんにレクチャーいただきました。おおすすめのコーディネート、アイテムも必見です。楽しみに♡
photograph:JUN YASUI[eight peace](model), TAKEHIRO UOCHI[TENT](still), AFLO(images) / styling:NAOKO TSUJI
/ hair:HORI[BE NATURAL] / make-up:YUKA WASHIZU[beauty direction] / model:ELLI-ROSE / text:NAO MANITA[BIEI]
otonaMUSE 2022年6月号より