LIFESTYLE

フリーアナウンサー 小山瑶の
海外生活 in Germany
Epi.5 「最近のドイツのニュース」

ドイツ・フランクフルト在住でフリーアナウンサーの小山瑶さんが、現地で暮らすからこそ得られるディープで旬な情報を教えてくれる連載。アナウンサー、そしてジャーナリストとしての視点を交え、ドイツの情報をいろんな角度からお届けしてくれます。第5回目は、ドイツの最近のニュースを取り上げ詳しくお伝えしていきます。

ヨーロッパ全体が気温上昇。
欧州で起こる森林火災

ドイツの暑さは暑いというより痛い…… 肌を刺すような日差しを日々感じています。日本では日傘や日除け帽、手持ち扇風機などで暑さや紫外線から身を守る人の姿を多く見ますが、ドイツではそういった人はほとんど見かけません。 ギリシャなど欧州(特に地中海沿岸)で発生した熱波による森林火災のニュースは、日本でも取り上げられていましたね。それもそのはず、ギリシャでは日中は40℃前後まで気温が上昇し、夜になっても30℃を下回らないところが多く、火災や暑さにより死者が続出してます。ギリシャの森林火災に関しては、ドイツをはじめとするEU諸国から消防士を派遣し消火活動に当たったのですが、それでも鎮火には至らなかったそう。

私が暮らすフランクフルトでも、30~35℃前後の気温が毎日続いています。

日本では考えられないような状況ですが、ギリシャにとどまらずイタリアやポルトガル、ドイツの隣国フランスでも、このところ異常気象による山火事が発生していると知り、とても驚いています。ギリシャではエアコンの効いた体育館を一般開放したり、一家に最低1台エアコンを設置するように呼び掛けているそう。 一方ドイツは若干気温は落ち着きはしましたが、それでも日によっては38℃と息苦しいくらいの暑さを体験し、他人事ではないと感じています。

ドイツメディアの記事。山火事の消化活動で100機近くの消火ヘリが出動したとの内容。

深刻な人手不足、
公共交通機関の乱れ

ドイツは州によって休暇の期間が異なりますが、私が暮らすヘッセン州は夏休みシーズンに入りました。そのため私が旅行時に利用しているフランクフルト空港を含め、欧州の多くの空港はバカンスを待つ観光客で混雑しています。搭乗手続きに何時間もかかってしまう問題は、このところ頻繁に起きていると聞きます。 こうした問題の大きな要因は、深刻な人手不足。新型コロナの影響で多くの従業員が解雇されましたが、その後新たな雇用が進んでいないそうです。そのため急激な旅行者の戻りに対応しきれず、飛行機を大幅減便する措置がとられています。 この他にも現従業員1人に対する仕事の負担が大きくなり、これに対して労働組合がストライキを起こす、ということも欧州の各空港で頻発しているそうです。

航空機キャンセルのメール。旅行の2週間前に突然の連絡。夕方から夜にかけての便が減便の対象になりやすいとの話が広がっています。

実は私も、その影響を受けたひとり。2カ月以上も前に予約していたドイツの航空会社Lufthansa(プラハ行き)の飛行機が減便の対象となってキャンセルされ、急遽バスで向わざるを得なくなりました。他にも人手不足で貨物の受託ができなくなり、1日5000個以上のロストバゲージが出ていると報じられています。 ドイツメディアによると人員確保に時間がかかるようで、減便対策をするしかないということです。早く落ち着くといいのですが……。

地元紙の一面。空港には未だたくさんの旅行客の荷物が取り残されているとの内容。

今回は、ドイツの最新ニュースを取り上げました。ドイツに長年暮らしている方にもお話を伺うことができ、日本のニュースだけでは知らなかったこともお伝えできたのではないかと思っています。 個人的に嬉しいビッグニュースは、11月にフランクフルトのサッカーチーム、アイントラハトと地元埼玉の浦和レッズが親善試合を行うということ! 今からワクワクしています。もうすぐシーズンも始まるので、たくさん試合を見に行きたいと思います。 次回は、ドイツという枠組みから外れてヨーロッパ各国の旅行の記録を綴ろうと思いますので、そちらもお楽しみに! danke!

Profile
小山瑶(こやまはるか)/山形県のテレビ局で4年間アナウンサーとして勤務し、今年4月からフリーアナウンサーに転身。(ニチエンプロダクション所属)ドイツ・フランクフルトで勤務するパートナーに帯同。暮らしぶりをSNSで綴っている。

text : HARUKA KOYAMA

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