犬の散歩で年収1500万円!? アメリカ・シカゴで体験した「ドッグウォーカー」とペット事情
”家ごと”預ける、アメリカ流ペットシッター体験

シカゴの中心部を友人のワンちゃんとお散歩。
もうひとつ、アメリカでの印象深い経験があります。ある日、友人夫婦が2週間の旅行に出ることになり、その間、私が彼らの家に住み込んで犬の世話をするという役目を任されたのです。最初は「え、鍵を預けて家を丸ごと任せるって、そんなに信用してくれて大丈夫?」と思わず聞き返してしまったほど。でも、「アメリカでは割とよくあることだよ」と教えてくれたのです。ペットホテルに預けるのではなく、信頼できる人に”家ごと”任せてしまうスタイル。もちろんアメリカにもペットホテルはあるのですが、料金が高いことがあったり、犬にとっても、慣れない環境で過ごすことへのストレスがあったりで悩む人が多いのです。
依頼してきた友人夫婦はなるべく犬への負担も減らしたいという思いから、普段から彼らの家によく行き何度もワンちゃんにも会って慣れている私に頼んだようです。
彼らが旅行に出発する日に家を訪れると、冷蔵庫の中には牛乳やヨーグルト、ジュースなどの飲み物がいっぱい入っていて、フルーツやスナック菓子までたくさん用意してくれていて、「家にあるものは自由に食べてね!」と言うのです。彼らいわく「ささやかなお礼の気持ち」とのことですが、慣れないエリアに住む中で、そういったおもてなしは助かりましたし、素敵だなと思いました。
こうして始まった期間限定の犬との同居生活は、最初の数日は自分の家ではないということもあり私の方が少し緊張もしましたが、ワンちゃんはすっかりリラックスした様子。私もだんだんとペースをつかみ、朝晩のお散歩やごはんの準備をしながら、まるで本当に一緒に暮らしているみたいな、のんびりとした時間を過ごしました。
お昼どきに、友人夫妻宅のソファで一緒にごろんとする至福のひととき。
アメリカ流のちょっとユニークなワンちゃんとの関わり方に驚くことも多かったですが、それ以上に、新鮮で楽しくて、気づけばすっかり癒やされていました。日本ではなかなか味わえないような、犬とのふれあい方や距離感。振り返ると、そんな日々も私のシカゴライフに彩りを与えてくれていたのだなと思います。
人気記事を見る
text:WAKANA SHIBUSA