遊ぶ・こする・もぞもぞする…「うちのコ、大丈夫？」息子の【おちんちん】問題にママができること

「手が勝手に動く」おちんちんあるあるの正体

彼らの手は自由だ。そして好奇心は本能で、きっかけがあれば即座に行動する。ご飯を食べている最中でも、寝転んでいる時でも、ふと気がつけば手がパンツの中にある。親としては、思わず声をあげてしまう。

「おうちの中であればまだいいですが、ご飯中や外出先では、衛生面の心配もあるので声をかけてあげてください。かゆみがあるようなら、炎症や感染の可能性もあります。赤みや違和感があれば、小児科での診察や、洗浄・保湿ケアなども有効です。特に男のコは皮膚が薄いので、ちょっとした刺激でも不快感につながります」

無意識の動作には理由がある。大人の「なんでそんなことを？」に対して、子どもは「なんとなくそうなっただけ」という顔をしている。そこに怒りで返すより、「かゆいのかな？痛いのかな？」と尋ねるほうがずっと建設的だ。

「気持ちいい感覚があって触ってしまうこともあります。でも、だからといって即“性的な行動”と結びつける必要はありません。まだ体と脳の発達の途中ですから、刺激を確認している段階とも言えます。必要なのは、“だめ”ではなく、“どうして触っているのかな”と見守る姿勢です」

平山和秀／国立大学法人熊本大学医学部卒業後、聖路加国際病院にて外科系初期研修医を経て京都大学附属病院泌尿器科に入局。泌尿器科専門医・指導医、がん治療認定医、ロボット手術ダヴィンチ免許を取得し、欧州泌尿器科学会、米国泌尿器科学会、世界泌尿器科学会に３年連続採択。アメリカで最も権威のある泌尿器科雑誌『UROLOGY』に論文出版する傍ら、形成外科医として美容医療に従事。『専門分野である男性器治療・性同一性障害・AGA（薄毛治療）の分野で安全で質の高い医療を提供したい』とカズ博多クリニックを開院。日本男性器学会理事長や日本初の男児向けデリケートゾーンケアクリーム『キレイにむけたね』を展開する秀和製薬代表取締役社長を兼務。

illust:YAECHIN