遊ぶ・こする・もぞもぞする…「うちのコ、大丈夫?」息子の【おちんちん】問題にママができること
レム睡眠とパンツの違和感──からだのひみつに耳をすませば
パンツがきつそう。夜だけおねしょが続く。そんな小さな変化にも、ママは敏感になる。「パンツの素材やサイズが合っていないと、かゆみやムズムズ感が出ることがあります。とくに勃起による圧迫感が気になることもあります。素材はコットンなど、通気性のよいものを選んでください」。また、夜のおねしょについては、先生はこう語る。「成長とともに自然とおさまる子がほとんどです。小学校低学年くらいまでは問題視せず、あまり気にしないようにしてあげてください。怒るとプレッシャーになってしまいますから」
そして、もうひとつ。朝、パンツがふくらんでいた。それを見た母の胸に去来するのは、軽い驚きと、誰にも聞けない戸惑い。それは、“朝の勃起”という、生理現象。「これは、睡眠の“レム睡眠”中に自然と起こる生理現象です。性欲とは関係なく、からだがきちんと発達している証拠なので、まったく心配いりません。『朝にパンツが膨らんでた』と感じたら、成長している証と受け止めてください」
さらに、幼稚園や学校でのエピソードも、ときに大きなヒントになる。たとえば先生から「ズボンの中をよく気にしているようです」と声をかけられたとき、大人がどう受け止めるかで、対応も変わる。「子どもが日中にパンツの中を気にするそぶりがあれば、蒸れや素材、あるいは心理的な緊張も考えられます。冷房が強すぎて体が冷えている、逆に暑すぎてムレている、といった環境要因も無視できません。冷房の温度を少し調整するだけで、本人がぐっとラクになることもあります。環境を変えてみたり、本人の気持ちを丁寧に聞いてみたり、まずは“責めずに寄り添う”ことが大事です」
ふいに届く幼稚園や学校からの報せが、親の無防備な午後に影を落とすこともある。平山先生はこう続ける。「『みんなに見せてた』『友だちに触られた』といった幼稚園や学校からの報告があれば、それは注意信号です。“見せない・さわらない・さわらせない”という原則をあらためて伝えるタイミングです。からだの境界線は、早くから知っておくに越したことはありません」
平山和秀/国立大学法人 熊本大学医学部卒業後、聖路加国際病院にて外科系初期研修医を経て京都大学附属病院泌尿器科に入局。泌尿器科専門医・指導医、がん治療認定医、ロボット手術ダヴィンチ免許を取得し、欧州泌尿器科学会、米国泌尿器科学会、世界泌尿器科学会に3年連続採択。アメリカで最も権威のある泌尿器科雑誌『UROLOGY』に論文出版する傍ら、形成外科医として美容医療に従事。『専門分野である男性器治療・性同一性障害・AGA(薄毛治療)の分野で安全で質の高い医療を提供したい』とカズ博多クリニックを開院。日本男性器学会理事長や日本初の男児向けデリケートゾーンケアクリーム『キレイにむけたね』を展開する秀和製薬代表取締役社長を兼務。
illust:YAECHIN
EDITOR
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