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オトナミューズ編集部

「恥ずかしがらずフラットに話すことが子どもの安心に」今日からできる【やさしい性教育】

恥ずかしがらずに、フラットに話す。それが一番の安心になる

とはいえ、いざ子どもから唐突に質問を投げかけられると、心の準備が追いつかないもの。「そんなときは、“今はわからないけど、一緒に調べてみようか”でいいんです。親が逃げずに向き合ってくれたという経験そのものが、子どもに安心感を与えます」

 

そう話す先生の口調は穏やかで、どこかユーモラスだ。たとえば「おちんちん」という単語を、子どもが大声で言うとき。
「子どもにとってはただのからだの名前なんです。大人が恥ずかしがると、それが“恥ずかしいもの”に変わってしまう。だから、フラットな言葉を使うことが大事なんですよ」。たしかに、親の照れはすぐに伝わる。子どもは、言葉の意味よりも、その時の空気や表情を敏感に読み取る生きものだ。「子どもは言葉より、“その時の顔”を覚えています。だからこそ、驚かず、否定しない。『いい質問だね』と受け止めるだけで、空気が変わるんです」

 

 先生が繰り返すのは、「まずは簡単な“からだの名前”から」「否定せず、受け止める態度を」「“誰もが持つからだ”という前提を共有すること」という三つのステップだ。「例えば『これは○○君や○○ちゃんのからだの大切な部分だね』と名前を普通に言ってあげてください。そこから安心感が生まれます。否定されずに受け止められる経験が、子どもの自己肯定を育てるのです」

 

そして、『これは誰でも持っている大切なからだの一部だよ』という前提を、特別ではなく自然に伝えてあげてほしい。」いずれも、親としてすぐに取り組める“ゆるっと”の入口だ。

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平山和秀/国立大学法人 熊本大学医学部卒業後、聖路加国際病院にて外科系初期研修医を経て京都大学附属病院泌尿器科に入局。泌尿器科専門医・指導医、がん治療認定医、ロボット手術ダヴィンチ免許を取得し、欧州泌尿器科学会、米国泌尿器科学会、世界泌尿器科学会に3年連続採択。アメリカで最も権威のある泌尿器科雑誌『UROLOGY』に論文出版する傍ら、形成外科医として美容医療に従事。『専門分野である男性器治療・性同一性障害・AGA(薄毛治療)の分野で安全で質の高い医療を提供したい』とカズ博多クリニックを開院。日本男性器学会理事長や日本初の男児向けデリケートゾーンケアクリーム『キレイにむけたね』を展開する秀和製薬代表取締役社長を兼務。

illust:YAECHIN

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37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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