「恥ずかしがらずフラットに話すことが子どもの安心に」今日からできる【やさしい性教育】
大事なのは“話すタイミング”より、“話せる空気”をつくること
先ほど伝えたように、親が守るべきは“話すタイミング”ではなく“話す雰囲気”であると先生は説く。子どもが遊びの最中、ふと「ねえ、どうして?」と問いかけたとき、その波を逃さず、スマホを手放して耳を傾けること――このやさしい流れが、親子の間に信頼を築くのだ。
アニメやSNS、YouTubeの世界にも、性に関わる描写はあふれている。それを「ダメ」と遮断するのは簡単だが、子どもの目はもう大人の想像を超えて遠くを見ている。だからこそ、親が“どう反応するか”が、子どもにとっての指針になる。「ニュースやアニメの中で気になる描写が出たときは、それをきっかけに話してみてください。“この場面、どう思った?”と聞くだけでいいんです。自然に会話が生まれますから」
性教育とは知識の伝達ではなく、態度の共有だ。親が他者を尊重する姿勢、パートナーを大切にする態度――それこそが、子どもにとって最も雄弁な「授業」になる。「親が見せる“尊重の態度”そのものが、性教育だと思います。大事なのは、子どもが自ら手を挙げてくるのを待つのではなく、親が“そういう問いかけがあっても大丈夫ですよ”という雰囲気を日常に埋め込むことです」と、先生は語る。

平山和秀/国立大学法人 熊本大学医学部卒業後、聖路加国際病院にて外科系初期研修医を経て京都大学附属病院泌尿器科に入局。泌尿器科専門医・指導医、がん治療認定医、ロボット手術ダヴィンチ免許を取得し、欧州泌尿器科学会、米国泌尿器科学会、世界泌尿器科学会に3年連続採択。アメリカで最も権威のある泌尿器科雑誌『UROLOGY』に論文出版する傍ら、形成外科医として美容医療に従事。『専門分野である男性器治療・性同一性障害・AGA(薄毛治療)の分野で安全で質の高い医療を提供したい』とカズ博多クリニックを開院。日本男性器学会理事長や日本初の男児向けデリケートゾーンケアクリーム『キレイにむけたね』を展開する秀和製薬代表取締役社長を兼務。
illust:YAECHIN
EDITOR
37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。












