木津明子のこども食堂日記vol.12
「ハロウィンパーティ🎃の話」
JR根岸線、横浜駅から約20分の洋光台駅。洋光台駅北団地1街区11号棟ラウンジ(サポートby UR都市機構)に、「こども食堂レインボー」はあります。オープンは月に2日。昼ごはん30食、夜ごはん30食。
ずらりと並ぶカラフルなお惣菜、お魚とお肉のメインディッシュのワンプレートごはん。日によってメニューは変わりますが、家庭的で親しみやすく、栄養価の高い食事をいただくことができます。会場横の広場では子どもたちが指揮をとって、わたあめやかき氷など食後のちょっとしたおやつを作ったりしています。
2021年8月に「こども食堂レインボー」は開店しました。店主は『otona MUSE』はもちろん、モード雑誌からタレントのスタイリングまで幅広く活躍しているスタイリスト木津明子さん。売れっ子スタイリストである彼女がなぜ、こども食堂をやってみようと決心したのか。vol.1では、開業に至るまでの過程を木津さんからお話しいただきました。vol.2からは、様々な角度でこども食堂とその周辺についてお伝えしています。
vol.12の今回は10月にハロウィンパーティーをした話です。10月初旬の食堂開店時に、ヘアメイクの赤間直幸さんが子どもたちに出張ヘアアレンジに来てくれました。できあがったヘアはどれもかわいいハロウィン🎃スタイル♡
そう、10月の子どものイベントといえば🎃。
その日は、いつも食堂に来てくれているジョイファミリーも早くも、すっかりハロウィンの装い。キッズスタッフのらんちゃんからは「あーちゃん(私・木津の呼称です)、これ飾ってね♡」とハロウィンのお飾りをもらったり。そうなんです。実はすっかりハロウィンが抜けていたのは私だけだった……。月末開催の食堂では、忘れずにハロウィンをテーマにしなくっちゃ!
大慌てで次回のハロウィンメニュー案を考え、ミューズでお馴染みのモデルの佐田真由美さんにちゃっかりカボチャをおねだり! 真由美さんは二つ返事で「もちろん!」と快諾してくださって、本当に男前😭♡ すぐに立派なバターナッツカボチャを送っていただきました。真由美さん、いつも温かいご支援ありがとうございます。
こども食堂のスタッフで、ライフスタイルスタイリストの中里真理子さんは、大のお料理上手。真理子が来てくれる日は、どんな料理をしてくれるか、いつも楽しみです。この日、真理子の作ってくれたポタージュはシンプルな工程&材料にもかかわらず絶品♡ シンプルといえども、30食分を手がオレンジになりながら作ってくれた真理子。ありがとう! 真理子の絶品レシピ、ざっくりですがご紹介しますね。
【真理子先生のバターナッツカボチャのポタージュ】
材料
○バターナッツカボチャ
○玉ねぎ(多い方が甘味が出る)
○牛乳(豆乳でも)
○塩
○水
作り方
スライスした玉ねぎをゆっくり炒める。皮を剥いて小さめに切ったバターナッツカボチャを鍋に加えて、さらに少し炒めてから、塩をふって蓋をし、弱火で5分くらい蒸す。カボチャが浸るくらい水を加え、さらに煮る。カボチャが柔らかくなったら牛乳を加えブレンダーでカボチャを潰しながら混ぜ、塩で味の調整をしてできあがり。
カメラマンの中川真人さんは、今までに何度も子どもたちの写真を撮りに来てくれます。“家族写真”って日常ではなかなか撮る機会がないもの。普段何気なく撮っている子どものスナップ写真も、携帯電話のカメラロールには入っていても、プリントをすることを忘れてしまいがちですよね。そこで【こども食堂レインボー】では真人さんに写真を撮ってもらったものを、プリントして渡すようにしています。プロのフォトグラファーに接する珍しい機会ですが、子どもはプロ相手でも本当に自由でお構いなし。でも回を重ねるごとに、真人さんと子どもたちのいい関係性ができてきていて、そのコミニュケーションの様子もひと癖あって……面白く見守っています(笑)。
そして【こども食堂レインボー】に紙芝居がやってきました!
キッズスタッフのコウタ(小3)はいつもママとお手伝いに来てくれます。手伝い始めると夢中になって仕事をしています。「夜まで働いてもいいですか?!」と聞かれることもたびたび(いや毎回笑)。ハロウィンパーティーの日は「紙芝居はコウタの仕事ね!」と話したところ(物語が2つあって)1つはコウタ。1つは私が読むことに決まりました。紙芝居を何度も読んでいくうちに、シャイなコウタがどんどん自信を持っていき、最後は堂々と読む姿が格好よかったです。
そして恒例の「夜まで働いてもいいですか?」タイム……、コウタが私に近づいてきました。いつものように「いいですか?」でくると思っていたのですが、「夜まで働きます!!」おおお! 宣言。格好いい!!
今回もたくさんの人達の関わり、手助けでハロウィンパーティーを開催できました。
ご尽力いただいた皆さま、食べに来ていただいた皆さま、支援者の皆さま、ありがとうございます。
食べに来てくれる子どもたち、働くキッズスタッフたち、こども食堂を始めてから、たくさんの子ども達たちとななめの関係(親子ではない子どもと大人の人と人の関係)を経験してきました。子どもたちはシンプルにやりたい! やりたくない! 好き! 嫌い! が分かりやすくて、大人の私は、もっとシンプルになろう! って勉強になります。
子どもたちをお腹いっぱいにして笑顔になってもらい安心できる場所になることが一番の目的ですが、育児に関わる全ての人たちが少し羽を休めて、また元気になれる場所になっていくように頑張っていきますので応援よろしくお願いします!
木津明子
otona MUSE K