梨花とリンカが出会う旅【前編】
とある休日、梨花さんと電車に揺られて向かった先は、100年以上の歴史を持つ製陶所「カネコ小兵」。そこで生産されている美濃焼〈リンカ〉が今注目を集めているという話を聞きつけ、うつわ好きな梨花さんと岐阜県土岐市を旅してきました。
国内シェア率50%以上を誇る
日本の伝統的なやきもの「美濃焼」
国内で生産されている食器の多くが、美濃焼ということをご存じでしたか? 普段何気なく使っているうつわも、実は土岐市で製造されているものかもしれません。カネコ小兵が位置する岐阜県土岐市下石町は、およそ鎌倉時代からやきもの文化が始まり、その後江戸時代から本格的に生産が広がったとされています。1970年代には酒文化が普及したことを背景に、徳利や神仏具の需要が盛んになったことで、その数は全国1位に。モダンなデザインと確かな使い心地、そして割れにくいという3拍子揃った美濃焼のうつわは、お茶の間に欠かせない存在となりました。
日本のやきものといえば、どこかクラシックで和食など日本のものにしか合わない、そんなイメージを抱きがちだけれど、今回梨花さんが訪れたカネコ小兵では、美濃焼の伝統に敬意を払いながらも、時代に沿ったうつわ作りを意識しているそう。
【後編】では美濃焼〈リンカ〉シリーズをご紹介します。
photograph: HISASHI OGAWA hair&make-up : MIKAKO KIKUCHI[TRON] coordination: YUJI TAGUCHI
otona MUSE 2023年4月号より