フリーアナウンサー 小山瑶の海外生活 in Germany Epi.18 「ドイツの住まいについて」
ドイツ・フランクフルト在住でフリーアナウンサーの小山瑶さんが、現地で暮らすからこそ得られるディープで旬な情報を教えてくれる連載。ドイツで2回目の春を迎えるとあって、これまでよりも「ドイツに住んでいるからこそ! フランクフルトにいるからこそ!」な情報を伝えてくれます。今回は、これまでの記事で何度もお伝えしているドイツの習慣「日曜日は家で過ごす日」に欠かせない「住まい」について。多くの女性が関心を寄せるインテリアにフォーカスし、ドイツで発見した新情報をお届けします。
家族と過ごす時間を大切にする
インテリアへの影響
日曜日は休息日のドイツ。スーパーやデパート、レストランなど、お店が閉まっていることもしばしば。家でゆっくり思い思いの時間を過ごすのが鉄板の過ごし方です。そのため、ドイツ人は比較的住宅に関してお金をかける人が多いと言われています。たしかに、ドイツ人の友人に話を聞いてみると「家が好き」と言う返答がたくさんありました。
ドイツの住居は、築年数が50年以上のものが多くを占めています。というのも、地震など自然災害が少ない土地柄のため、築年数が経っていても古くからある建物を取り壊さずに住み続けられるからです。友人の家は、もともとホテルだった建物をリフォームして、一般の住宅として住めるようにしたそう。家にはホテル時代の名残からか、シャンデリアや大きめのソファーなどをそのまま使用していたり、前住居人の家具が残されていたり……。ドイツでは前の住人が使っていたものが残されているのはよくある話だそう。
そんなことよりなにより、とにかくドイツの家はとにかく大きい! 広々しているうえに、窓ガラス自体が日本と比べると非常に大きいので、開放的に感じるのかもしれません。
インテリアショップ
LEPTIEN3
フランクフルトにあるインテリアショップLEPTIEN3。“家具の芸術”をコンセプトに掲げていて、モダンなデザインやコーディネートがとってもおしゃれ。1800㎡の巨大な空間に多くの家具がセットされています。色使いや照明、置物などで空間アレンジをするのがドイツ人は上手な気がします。シックな色使いから明るい派手なデザインまでさまざま。住まいひとつとっても、文化の違いが顕著に表れるのは不思議ですよね。
ドイツ人は仕事より家族と過ごす時間に重きを置いていることから、リビングで家族と集まって過ごす時間が他国に比べて長いそう。そのためドイツ人が好む家具は、シンプルで機能性を重要視する傾向があります。なかでもドイツ人に人気なのは手作業で作られている家具。ドイツ発祥の家具メーカーはたくさんありますが、ドイツ産のものは熟練の職人たちによってひとつひとつ手作業で作られているため、高品質かつ使い込んでいくうちに味がでると不変的に人気なのだそうです。ドイツのインテリアは見栄を張るのが嫌いな国民性からきているのか、ブランドや流行りを追いかけず、楽で心地よい空間づくりを大切にしているように感じます。
照明専門店
LichtCenter GmbH
照明専門のショールームLichtCenter GmbHは、設計から施工まで自分の家に合ったライトを見つけられると人気なんだそう。日本は賃貸が多いこともあり、照明までこだわっている方をあまり見かけることがありませんが、ドイツでは比較的照明までこだわっている家が多い気がします。
寝具をオーダーメイド出来る
Auping
寝具をデザインできるAupingは、色や質を選べることから自分の家にあったオリジナルベッドを作ることができます。
インテリア雑貨が揃う
Manufactumって?
家具や照明のほか、事務用品やガーデニング用品、子どものおもちゃなど幅広く扱うManufactumは、ドイツ国内に店舗を構えるセレクトショップ。施設内にカフェも併設されていて、お昼どきは多くの人でいつも混み合っています。お店のコンセプトは、“高品質で耐久性のあるものを”。ドイツ人の気質に合ったコンセプトですよね。
生活雑貨のセレクトショップとはいえ、幅広く多くの商品が並んでいるので見ているだけでもワクワクします。各コーナーは細分化されているので、お目当てのものをすぐに見つけられるのもいいところです。
今回はドイツの家具やインテリア雑貨について詳しくお伝えしました。日本とはまた違ったレイアウトやデザインのものが多く、目に入るもの全てが新鮮に感じます。今週、ドイツはイースター休暇。スーパーやレストランなどもお休みになります。インテリア空間の整った家でゆったり過ごすのもいいですね。今度は家のインテリアなども紹介できればと思います。
Frohe Ostern!
text : HARUKA KOYAMA