フリーアナウンサー 小山瑶の海外生活 in Germany Epi.19「街を歩く ミュンヘン編」
ドイツ・フランクフルト在住でフリーアナウンサーの小山瑶さんが、現地で暮らすからこそ得られるディープで旬な情報を教えてくれる連載。ドイツで2回目の春を迎えるとあって、これまでよりも「ドイツに住んでいるからこそ! フランクフルトにいるからこそ!」な情報を伝えてくれます。今回は、シリーズでお送りしている街を歩くミュンヘン編です。小旅行で訪れたミュンヘンの魅力と観光スポットをお届けします!
バイエルン州の州都
大都会のミュンヘンへ!
日本でいう都道府県のように、ドイツは16の連邦州で成り立っています。今回はドイツ南部の最大州、バイエルン州の首都であるミュンヘンに行ってきました。
ミュンヘンはベルリン、ハンブルグに次ぐ、ドイツで3番目に大きな都市で、人口は140万人を超えています。サッカーファンなら誰もが知っているFCバイエルンの本拠地としても有名ですよね。ほかにも日本でも毎年9月から10月にかけて行われるビールの大祭典「オクトーバーフェスト」の本場の地でもあり、ビール醸造所の近くには、ドイツ料理も一緒に楽しめるビアホールが数多くありました。
ミュンヘンは私の住んでいるフランクフルトから電車で3時間半ほど。日本でいう東京-青森間くらいでしょうか。日本の地理で考えるとかなりの距離を感じます。4月に入ってもドイツは寒い日が続いていて、私が訪れた日は雨が降り、最高気温も5℃前後とかなり冷え込んでいましたが、イースター休暇ということもあって街中は大勢の家族連れで賑わっていました。
今回の旅行はイースター休暇と被っていたため、街中のブランド店やデパートはほとんどがクローズ状態。ショッピングは最初から諦め、工業都市ミュンヘンならではの観光スポットをたくさん回るぞと決意。見逃せない観光スポットをご紹介します。
車好きは必見! 【BMW博物館】
ご存知の方も多いかと思いますが、ドイツは有名な自動車メーカーが勢揃いしています。ベンツやBMW、アウディをはじめ、車好きにはたまらない国です。そんな方におすすめしたいのが【BMW博物館】。BMWの本社内に博物館や工場があり、誰でも見学することができます。
車のイメージが強いBMWですが、もともと航空機のエンジンメーカーとしてスタートしています。当然のように車メーカーだと思っていましたが、このような歴史を知れるのも博物館の醍醐味。名車はもちろん、昔ながらのクラシックカーやレーシングカーもたくさん展示されていて、現代に至るまでの変遷を学ぶことができました。車を購入した人だけが入場できるスペシャルスペースもあるようで、そのスペースから新車を走らせることがBMWマニアにとってはたまらないんだとか。
見学ツアーもあり、とくに1日1000台近くの自動車を生産する工場内部を見学するパートがとても人気だそう。ツアーは英語かドイツ語を選択できます。車好きはもちろん、そうでない人も楽しめる博物館でした。ぜひBMWの世界にどっぷりと浸かってみてはいかがでしょうか?
世界の頂点⁉︎
ドイツ博物館
またもミュージアムの紹介ですが、ミュンヘンには見応えある美術館、博物館がたくさんあります。なかでもドイツ国内に限らず、世界最大の科学技術博物館と称される【ドイツ博物館】に行ってきました。年間で1億5000万人もの来場者が訪れるという大人気の博物館。ドイツの美術館あるあるで、なんと年中無休で開館しています。
ドイツ博物館はドイツの科学や技術を取り上げた博物館で、1903 年に設立しました。その歴史は100年以上にのぼり、多くの人に愛されていることが伺えます。施設内は昨年リニューアルし、綺麗でおしゃれなカフェも併設されているので1日中楽しめます。5階建ての会場には21以上のコーナーが存在し、航空技術や宇宙、科学やロボットまで、様々な展示がされています。
館内はこれまで見てきた博物館や美術館の中で最も広いのでは、というくらい広大で、なんと3万点以上の作品が展示されているそう。残念ながら全てのセクションを周りきるバイタリティがなく、途中で断念……。次回訪れた際には最後まで見て周れる体力をつけておこう、と心に固く誓いました。
おまけですが、ミュンヘンから電車で1時間ほど足を延ばし、オーストリアはザルツブルクにも行ってきました。ドイツ語圏なので言語は似ているのですが、別れの挨拶がフランクフルトで使う「チュース」ではなく、「グリュースゴット」でした。同じ言語圏とはいえ、国が違えば文化や言葉のニュアンスも変わってくるのだなと、ドイツとは少し異なる風景も広がっていましたよ。
Chao!
text : HARUKA KOYAMA