シカゴで今、一番ホットなエリア【ウエスト ループ】に、日本人が経営する人気のカフェがある!
【フリーアナウンサー渋佐和佳奈のCHICAGOライフVol.2】
進化し続けるシカゴの今一番ホットなエリアで
ラテアート世界チャンピオンの日本人を発見!
アメリカ・シカゴに住み1年以上経つフリーアナウンサーの渋佐和佳奈さんが、現地に暮らすからこそ感じる魅力や旬なトピックスをお届けする連載。第2回は、流行に敏感な人たちが集まる“ウエスト ループ”で、一際人気を集めている日本人オーナーのカフェを紹介します。
かつての倉庫街から、おしゃれなレストランやショップが立ち並ぶエリアに大変身
シカゴの中心地・ダウンタウンから、西に電車で10分のところに位置する“ウエスト ループ”。ダウンタウンの近代的な高層建築がそびえ立つキラキラした雰囲気とは打って変わって、レンガ造りの建物が立ち並ぶ、モダンとレトロが融合した街並みが広がります。
このエリアはかつて倉庫街や工場があった場所で、その跡地を活用して2017年ごろから再開発が進められ、今ではおしゃれなカフェや受賞歴のあるレストラン、セレクトショップやホテルが多数軒を連ねています。私も友人との外食の際によく行くエリアで、週末はもちろん、平日の夜も多くの人で賑わっています。食事だけではなく、お洒落なショップをのぞいたりカフェでくつろいだり、街ブラにも最適なスポットなのです。
アジア人初のラテアート世界チャンピオンに輝いた
バリスタ・澤田洋史さんが手掛ける大人気カフェ【sawada coffee】
そんなウエスト ループで一際人気なこちらのカフェ。なんと日本人の澤田洋史さんが経営するお店なのです。地元民からも愛されるオーナーの澤田さんは、2008年にシアトルで開催されたラテアートのコンテスト「ラテアートワールドチャンピオンシップ」にて歴代最高スコアを記録し、アジア人初となる世界チャンピオンに輝きました。2015年にはアメリカ1号店となる「sawada coffee」をシカゴにオープンさせ、2019年にはNYで「sawada coffee NYC」をオープン。現在も日本で商品やカフェのプロデュース業をしながら、世界で活躍されるバリスタです。そして今回、その澤田さんに直接お話を伺うことができました!
「シカゴは、アメリカのなかでも食のレベルが高い場所なんです」と、とても穏やかで優しい雰囲気を纏いながら、シカゴ、とりわけウエストループにアメリカ第1号店をオープンした理由を教えてくれました。
実はシカゴはB級グルメから高級レストランまで揃う、アメリカきっての“食の街”。その食のレベルの高さは、コーヒーという観点でも通じるものがあり、「シカゴのコーヒーショップの味も、それを楽しむお客さんの舌のレベルも高く、おいしいコーヒーをしっかり楽しむ文化がある」と澤田さんは言います。その文化は、コーヒーをこよなく愛する澤田さんの目にとても魅力的に映ったそうです。
そのうえで「なぜウエスト ループに?」という問いに澤田さんは「オープン当時はまだ再開発前で、今のようなおしゃれな雰囲気は全くなかったけれど、観光客が多く訪れるダウンタウンではなく、あくまで感度の高い地元の人たちに楽しんでもらうカフェをオープンしたかったから」と答えてくれました。そして、もう一つの理由が「“倉庫跡地”という魅力的な物件に出会えたから」だそう。
確かに広く開放的なスペースと、あえて塗装が剥がれた柱や天井はそのままに、あまり手を加えていないからこそ醸し出される雰囲気は訪れた人に特別な印象を与えます。
倉庫跡地という素材を生かしたこだわりのデザインに、お店を訪れたお客さんも思わず「So cool」と口にするほど。もちろん、お店一番のこだわりはなんといってもコーヒー。力強い味わいで、エスプレッソマシーンやドリップコーヒー、水出しなど、抽出方法問わずにおいしく飲めるオリジナルコーヒー豆を使用。なかでも、sawada coffeeの看板メニュー、ミリタリーラテは絶品なんです!
最後に「sawada coffeeはウエストループという地で、これからもお客さんにとってどのようなお店でありたいですか?」との質問に、「他のカフェにはない独創的なメニューを体験できるお店であり、生活になじんだ普段使いできるお店であり続けたいです」と語ってくださった澤田さん。ぜひシカゴのおしゃれスポット“ウエストループ”に来た際は、澤田さんの想いが詰まった空間で、こだわりのコーヒーを味わってみてください!
text : WAKANA SHIBUSA