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オトナミューズ編集部

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男性にもハーブティーを!メンタルの不調を機にハーブティーブランド【ロロ】を設立。その想いとは?

薬だけに頼り切らず
ホリスティックな視点で不調を整えていく

ひとつひとつラベリングされた瓶からも、瀬田さんの細やかなセンスが垣間見られる。

――コーヒーの代わりにハーブティーを飲むようになったことで、メンタルの不調も快方に向かっていったのでしょうか?

 

当時はとにかくメンタルの調子を整えるのによい、と言われているもの・ことを片っ端から試していたので、ハーブティーだけで体調がよくなったのかは分かりません。複合的な事柄が功を奏して全快していった、というように感じています。

 

最初に薬だけに頼らず代替療法で治していきたいとお伝えしましたが、もう少し専門的な言葉で言うと、ホリスティックな視点で自分自身を調えたいと思ったんです。「ホリスティック(Holistic)」は全体を意味するホール(Whole)やヘルス(Health)と語源が同じで、「全体の」「完全な」という意味です。これは、からだだけではなく精神や環境がバランスよく整っていること、健康そのものを総合的に考えることを指しています。

「ホリスティックな視点は、たとえば胃腸が悪いときは胃腸だけをみるのではなく、からだ全体をみて、精神的なものが要因なのか、他の臓器の不調を補うために支障をきたしているのか……など、悪さをしている根源を見つけて、根本治療しましょうという考えです。」

僕は西洋医学を否定するわけじゃないし、急を要する病はちゃんと専門のお医者さんに診てもらうべきだと考えています。でも、選択肢がそれだけじゃなくていいと思うんです。たとえば、病院で検査してもらって数値は正常なのに、頭痛や腹痛が続いているとか、食欲がない、気分が優れない、とか。ピンポイントで治療したとしても、それが治らない場合もある。そういう、西洋医学だけではフォローできない部分を、代替療法、今お話しているなかで言うと、植物療法でカバーできちゃうこともあるんです。

 

僕自身の経験を通して、ロロではこういったホリスティックな視点で健康を考えていきましょう、という提案をしたいと思っています。

 

――そんなハーブティーを作るうえで、苦労したことはありましたか?

 

求める味を追求することが、あえて言えば苦労している点かもしれません。本当は茶師(ティーブレンダー)ブレンドをお願いしたかったのですが、結果的に僕自身でブレンドしています。

 

また、ハーブティー市場の現状として、効能に特化したものがほとんどなんです。それはそれでいいのですが、全く異なる分野から入ってきた僕の目線からみると、素敵なものが少ないなって感じたんです。コーヒーやワイン、紅茶には、世界観を持った魅力的なブランドが存在します。でもハーブティーには自分が欲しいと思えるブランドが見つからなかった。こんなに素晴らしい効能のあるハーブティーをもっと多くの人に手にとってもらうためには、もっと美味しくて、もっと気持ちが上がるものが必要なんじゃないかと。

大小異なるハーブがブレンドされているので、大きめの瓶に入れておけば1杯分のハーブがバランスよくなるため、開封後は密閉できる瓶で保存しておくのがオススメ。

――確かに、ハーブティーといえば「これ!」と思いつくブランドは、コーヒーや紅茶ほど多くないように感じます。

 

そうですよね。で、なんでハーブティーにはないのか考えたとき、コーヒーやワインのような、嗜好性がまだないんだと思ったんです。

 

嗜好品と呼ばれるものって、QOLを上げるものや、生活をより豊かにしてくれるものであり、気分を上げてくれるものだと思うんです。そして、気分が上がっている状態って、からだにもいいことばかりなんです。

 

――逆に、気分が下がっているときは、からだによくない?

 

まさに! 気分が落ち込んでいると、自律神経は乱れて、免疫ダダ下がりしたり、そのうえ肌があれたり、風邪に罹りやすくなったり。

 

だからというわけじゃないけれど、ハーブティー市場で後発の僕に何ができるだろうって考えたとき、効果・効能はもちろんですが、手に取ってくださるみなさんの気分が上がるような、素敵なものを作りたいと思うようになりました。

 

――現在は4つのフレーバーを発売されていますが、今後増える予定はありますか?

 

はい、これからも増やしていく予定です。今お出ししているのも、今後リリースしたいと思っている試作品です。

もうすぐ発売になる、バタフライピーを使った新作のハーブティー。レモングラスなどブレンドしたハーブの色味と相まって抽出されるピーコックブルーが鮮やかな一杯。

ただ、配合が本当に大変で。工房に調合をお願いしたいけれど、1杯1杯同じ味を出そうとすると、限界があるんです。だから、このゴダールはOEM(※外部の生産メーカーに製造をお願いすること)で作れないと言われてしまったので、自社で調合しています。

 

――「ロロ」ではパウチタイプになったものと、ボックスタイプがありますが、色が2色展開されているのが印象的でした。違いはあるのでしょうか?

 

まだ商品数が少ないので暫定ではありますが、白が植物療法の理論に基づき、いわゆる効能から発想した ブレンドティー〈アポセカカリーライン〉と呼んでいます。黒は〈ティーメーカーライン〉と呼んでいて、もう少し自由な発想で作っています。植物療法の先生からすると「何その調合、ナンセンス!」と言われちゃいそうなことをやっているのですが、味重視のものも作りたくて。実はこれ、スパイスをたくさん配合しているので、白ワインで煮だしたらホットワインにもなるんですよ。すごくオススメです。

真っ赤な色みが目を引く〈ゴダール〉。別添えの薔薇のホールを最後に入れて完成する、なんとも華やかな一杯。

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photograph : KAORI IMAKIIRE

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37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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