日本では簡単なこともドイツだと困難?ドイツの離乳食やカフェなど子育て環境をリアルレポート!
ドイツの小児科での定期検診
日本では受けない予防接種
気になるところがやはり病院。赤ちゃんは定期検診や、予防接種を受けなければなりません。これがまた大変! 私自身、からだが丈夫なため通院する習慣がなく、こんなに頻繁に病院に行かなければならないのかと初めは戸惑いました。
これはあくまで私の娘の場合なのですが、娘は12月のクリスマス期間に誕生したので、産婦人科のドクターに「早めにホームドクターを探しておかないと休暇期間長いから、受け入れてもらうのが大変だよ」と言われてしまい、産まれる前に自宅から一番近い小児科に電話をし、1カ月検診を仮予約しました。「産まれたらまた連絡してね」と連絡をもらい、正式にホームドクターに。ドイツはホームドクター制で、日本でいうかかりつけ医のようなもの。病気になったらどこにでもある小児科に行っていいわけではないのが日本と違うところです。生後1カ月の定期検診は病院の休みの関係で、生後2カ月の少し前に受けました。検診の内容はほぼ日本と変わらなかったのですが、ひとつ驚いたのが、先生が片手で体を持ち上げ、骨や筋肉、モロー反応、関節の動きを見るというもの。日本では聞いたことのない話だったので、こちらがソワソワ。もちろん娘は泣いてました(笑)。
気になるのが赤ちゃんの予防接種について。ワクチンの種類は日本ともちろん異なります。特徴は、日本脳炎とBCGを打たないこと。日本脳炎については、病院によって打つことができるのですが1回につき¥20,000弱するということもあって、日本に帰ってから接種する人も多いそうです。BCGはドイツでは1975年以降行われておらず、入手も困難になっています。混合接種製剤が多いため日本に比べると接種回数が少なく、2歳までに大半の予防接種が終わります。
日本の接種ペースに比べると間隔が短いので、日本からきた子どもたちが小児科を受診すると、あれもこれも未接種と指摘されて幼稚園や小学校入園のために接種を勧められることが多いんだとか。最近ドイツでも接種を呼びかけているのが、髄膜炎B型のワクチン。保険適用で無料で受けられます。日本では1本¥30,000ほどで、アメリカへ行く人は予防接種として受ける人が多いそうです。日本では年間で亡くなる人が20人ほどということもあり、接種を積極的に呼びかけてはいないため知らない方も多いのではないでしょうか。
text : HARUKA KOYAMA