日本では簡単なこともドイツだと困難?ドイツの離乳食やカフェなど子育て環境をリアルレポート!
公共交通機関
守られているベビー領域の広さ
ベビーに優しい国、ドイツ。それもそのはず、通りかかる人ほぼ全員と言ってもいいくらい娘を見ては話しかけてきます。電車の中、街ゆく人、カフェ店員、学生、おじいちゃんにおばあちゃん。ドイツ人の友人曰く、欧州人に比べて顔が薄く髪の毛が黒い赤ちゃんが珍しいようで、より可愛く見えるんだとか。逆も然り、海外の方の顔の作りを羨ましがる日本人、同じメカニズムかもしれませんね。この前は、電車に乗っているドイツ人ママが娘の髪の多さに驚いて、ヘアゴムをくれました。電車の中で赤ちゃんを介して会話が繰り広げられるのも面白い文化ですね。
そんなことはさておき、ドイツでは公共交通機関のバスや電車には、十分すぎるほどのベビースペースが設けられています。ベビースペースは日本と同様、高齢者が手押しする車、歩行器を使用している人も使えるスペースです。多いときにはバスのベビーカースペースに海外のあの大きな車輪のベビーカーが3台も横並びにおける広さになっています。ドイツでは、ベビーカーを折り畳む必要もないし、ベビーカーから子どもをおろす必要もありません。一時帰国のことを思い出したのですが、市営バスを利用した際「ベビーカーは乗せられません」と一言。それはおかしいなと思ったので「どうにかしてもらえませんか」というと、嫌な顔をされたことがありました。正直こんなことがあるのかとショックでしたが、郷に入っては郷に従えで、私も環境に適応できるようにしなければならないなと痛感。
離乳食スタート!
安心安全頼れるベビーフードがたくさん
娘が6カ月になったタイミングで離乳食を始めました。少し前まで日本に一時帰国していたので、ドイツに帰ってきたタイミングで始めよう! と思い準備していたものの、一家でコロナウイルスに罹ってしまい、始めるタイミングを見失い……。6カ月と2週目にようやく始めることができました。離乳食にもさまざま種類がありますが、従来型(いわゆる十倍がゆ)とBLW離乳食(イギリス発祥の始めから手づかみで食べる方法)どちらで始めようかすごく悩み、話を聞いたり作り方を見たりと考えた末、従来型にしました。
ドイツにいると従来型離乳食に必須な材料がなかったり、あっても高かったり、さまざまな問題に直面しますが、ベビーフードを活用して乗り切っています。たとえば、栄養バランスで特に重要視されているしらすや鯛は簡単に手に入りません。豆腐もなかなか値段がしますが、まだ手に入れられるので安心。納豆に関しては値段が高いので、代用としてテンペという大豆食品を利用するなど、現地に住む日本人ママたちの声を参考に、工夫して過ごしています。
全てイチから作るとなると非常にハードルが高いですが、ドイツにはとっても楽チンで栄養素が高く、安心安全なベビーフードが豊富にあるため愛用しています。もちろんビオかつ砂糖不使用、自然の甘みを利用しています。私が愛用しているのは、にんじんとかぼちゃのピューレの瓶。とにかく便利で、おかゆに混ぜたりそのまま食べさせたり、余ったものは凍らせたり。とにかく用途がさまざま。ベビーフードがあるだけで、離乳食作りも肩に力を入れ過ぎずに作れると思いました。また、私が大好きなのがこの果物ピューレ。私も食べてみたのですが、食材の甘みを活かしたそのままの味で美味しく、大人でも食べられるとびっくりしました。長持ちもするので、家にたくさん備蓄しています。1つ¥100ほどで購入できるので、家計にも優しく◎。赤ちゃんだけではなく幼児のおやつにもできますよ。
text : HARUKA KOYAMA