「とんでもございません」は間違い?【所要時間3分】正しいオトナの言葉づかいチェック10問
大人の印象を与える「気づかいの言葉」【解答】
❶変わり/お過ごし
「お元気でしたか」でも問題ありませんが、「お変わりありませんか」「いかがお過ごしでしたか」としたほうがスマート。
❷心痛/心中
「心痛」は、心を痛めること=心配して心を悩ますこと。「心中お察しいたします」は「ご心労お察しいたします」でも可。
❸安堵/胸をなで
「安堵」「胸をなでおろす」は、ものごとがうまくいって安心すること。いずれも「安心」という表現よりも大人の印象に。
❹呼び立て/越し
「お呼び立て」は、人を呼び出すことの丁寧な表現。「お越しいただき~」は、「ご足労いただき~」に言い換えることも可能。
❺悪し/苦しい
「悪しからず」は、相手の意向に添えず申し訳ない気持ちを表す 言葉。「心苦しい」は「申し訳ない」「気がとがめる」といった意味。
❻言葉/遠慮
「お言葉に甘えて」は、相手の親切を受け入れるときに用いる言葉。「それでは遠慮なく」も同じ意味ですが、より柔らかい表現。
❼内密(内聞)/他言(口外)
「内密」「内聞」は表沙汰にしないこと。「他言(口外)無用」も同じ意味。いずれも「内緒」や「秘密」よりも改まった印象に。
❽つつが(大過)/健勝
「つつがなく」「大過なく」は、いずれも病気などがなく無事であること。「健勝」は健康がすぐれて元気なこと。
❾案じ/申し上げ
「案じる」は「考える」「心配する」といった意味。また、「~申し上げております」は、「~しています」を丁寧にした表現。
➓滅相/ないことです(ありません)
「滅相もない」は「とんでもない」と同義。「とんでもございません」は文法的に誤りとする説もあり、言い換えたほうが無難。
監修をしてくださったフリーアナウンサーの梶原しげるさんが言葉についてこうおっしゃっています。
"「言葉」とは、「気づかい」とも言えるでしょう。相手にわかりやすく話す。相手に的確に伝える。相手に敬意を表し、丁寧さや謙虚な姿勢を示す。そして、相手に気持ちよく聞いてもらう。人と接するとき、そうしたことに「気を配ること」で、相手はあなたの考えや価値観、人柄などを知り、あなたという人の印象を、あなたの話した言葉とともに記憶します。一方で、自分が話す言葉、すなわち「語彙力」を磨くことなく、いつまでも学生時代のままの言葉づかいをしていると、「気が利かない、頭が悪い、性格が悪い」とさんざんな評価にさらされるおそれがあります。"
使う言葉で自分の印象をよくも悪くも左右されてしまうもの。言葉についてより深く学びたい方は『素敵な人の品格を身につける 語彙力練習帳』をご覧ください! 先ほどのテストもこちらに掲載されています。
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