「何がしたいかは自分自身にある」「欲を捨てればうまくいく」老子による心がフッと軽くなる言葉5選
その❺ 部屋から出なくても大抵のことはわかる
自然な生き方が何より大切、という老子は、遠くに出かけなくても世の中のことはわかるし、外を見なくても世界の本質は見えるものという言葉を残しています。これは単に外の世界に出ていって何かを見たり知ったりすることは、そもそもよけいなことだからしない方がいい、という意味です。老子は、よけいな知識をつけず、ムダな考えを捨て、自然に任せることが一番。そうすれば、ものごとは自然にうまくいく、といっています。自分探しがブームになり、自己啓発の本も多く出ています。しかし、それでも自分を見つけられなかったという人は多いはずです。人間にとって本当に大切なことは、よけいな知識や見聞を増やすことではありません。自分自身の行動を俯ふ瞰かんして見ることです。知識や情報を何も足さず、自分が何をしたいのか、自分が今後どうしたいのか。答えは自分自身の中にあるからです。
illustration:KARASHISOERU
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