20%も払うの!? 2025年のアメリカのチップ問題「チップフレーション」って?
あなたはここで「No Tip」のボタンを押せますか
これまで通りチップを払いたくなければ「No Tip」を押せばいいだけなのでは?と思う方もいらっしゃるかもしれません。私も以前はそう思っていました。この写真はちょうど店員さんが奥で商品の準備に入ったのか、チップ金額を選択する際、目の前にいませんが、ほとんどの場合は目の前にいるのです。そうすると店員さんの視線が気になり、勢いよく「No Tip」が押せない。こういうのって私だけなのかな? 日本人の気質もあるのかな?と思っていたのですが、アメリカに住む現地の人も、目の前にいる店員や後ろに並ぶ人の視線をプレッシャーに感じるそうです。自分の意思をしっかり持って主張する国民性のイメージがあったぶんこれには驚きました。あくまで私の推測ですが、アメリカの方はチップ文化があたりまえの環境で育ったからこそ、「No Tip」を自ら積極的に選択することへの、ある種の罪悪感を強く抱いてしまうのかもしれません。
極寒のシカゴ。かわいいカフェで体を温めてくれるホットチョコレートでほっと一息。ですがこちらも一杯$7.75(約1,200円弱)と、お値段は可愛くありません!さらにチップ(15%)をつけ合計9ドル(約1,350円+税)に。このお店もカウンター越しに提供してくれるスタイルですが、店員さんを目の前に、私はタブレットに表示された「No tip」を押せませんでした。
ただ、あらゆる場面で義務のようにチップを要求してくるこの状況には、現地の人も嫌気がさしているという報道も目にしました。
「アメリカ人の3分の1が『チップは制御不能になりつつある』と考えていることが調査で判明」というフォーブスの記事(2024年6月5日)。