20%も払うの!? 2025年のアメリカのチップ問題「チップフレーション」って?
メニューやレシートをチェック! 「チップの二重支払い」に注意して
「チップを払うべき場所」として「レストラン」を第一に書いたので、ついついアメリカでレストランに行ったら「必ずチップは支払わなければ!」と感じられると思います。ですが、ここで要注意なことがひとつ!
最近、アメリカのレストランでは、お客さんが自由に金額を設定できるチップとは別に、「Service Charge(サービスチャージ)」というものを、店側があらかじめ率を決めて計上する店が増えてきているのです。その場合、さらにチップを払うと、合計してとんでもないチップを払っていることに……!!
どこで確認するのかというと、ほとんどの場合メニューの下の部分に「A discretionary service charge of ●●% will added to your bill.(意味:●●%の任意のサービスチャージをお会計額に含めています)」と記載されていたり、レシートに「Service charge ●●%」といった具合に表記されているので、これらを見逃さないように気をつけてくださいね。サービスチャージやチップと似た意味として「gratuity」「Restaurant Surchage」という言葉で表記されていることもあるので、これらは覚えておくといいかもしれません!
※「任意の」と書いてありますが、あまりにひどいサービスなどがない限り、このサービスチャージをなくしてほしいとお店側に要求することは、マナー上、よくありません。
なかにはサービスチャージを20%近く設定してある店もあります。私はシカゴに来たばかりのころ「必ずチップを払わなければ!!」という意識が強く、あらかじめ上乗せされていたサービスチャージ20%に追加で20%のチップ=合計40%もチップを支払ってしまっていたことがありました。
しかし、ややこしいのが、サービスチャージはあくまで店のオーナーがその配分先を決めることができるので、サーバー以外の人にも分配されることもあり、実際に接客してくださったサーバーのもとに渡されるお金は減ってしまうかもしれないということ。そのため、もし20%近いサービスチャージが設定されていても、担当のサーバーさんがとてもいいサービスを提供してくださったら、心付けのチップを追加するととても喜ばれると思います。
慣れないチップ文化にチップフレーションも加わり、旅行などでアメリカを訪れた際は悩まれることもあると思うのですが、「チップは従業員の大切な収入のひとつである」ことを念頭に、本記事がよい判断材料になれば幸いです。今後も、日米両方での生活を比較しながら感じたアレコレをお伝えできたらと思います。