吉川ひなの/貫く人
「今日はできた。明日はできなくても、自分だけのルールだからいいの」
オトナミューズが理想とする女性像を体現し、着こなしやメイク、ライフスタイルの目標となってくれる華やかなモデルの面々。今月は容姿のみならずパーソナリティも魅力的な7人のミューズを改めてご紹介します。編集部や周辺スタッフからの声も反映したキャッチフレーズを捧げつつ、注目している美容法やプライベートの動向などもアップデート。今月は「オトナミューズの撮影現場はいつも楽しい」と口を揃えてくれる7人が読者の皆様にだけシェアしてくれたリアルトークと、その愛らしさを存分にお楽しみください。五人目は、吉川ひなのさんです。
今日はできた。明日はできなくても、
自分だけのルールだからいいの
12歳でモデルデビューし、人智を超えた可愛さで世に衝撃を与えて約30年。オーガニックを愛しヨガを追求し3人目は自宅で水中出産までした(!)吉川ひなのさんの現在を、一体誰が想像したでしょう。かつてうさぎの耳を着けて歌っていた彼女は今、ハワイでうさぎに加え烏骨鶏、鶏、猫など動物と共に暮らしています。そして何よりそれらを自ら選び、貫いている。編集部としては芯が通り過ぎるほど通ったこの生き方をお伝えする義務があると感じます。
「もうね、好きなの。土と木と草と動物に囲まれた生活が好きなの! 都会に住んで忘れていただけで私、もともと虫とかザリガニとか自然が好きだったの。それをハワイに住んで思い出しただけなんだよね。食生活も私はもう7年、今は家族も自分たちの意思でお肉を食べていないけれど、おうちの鶏が産んでくれるたまごは食べているし、お魚もハチミツもたまに食べるから85%ヴィーガンみたいな感じかな。0か100で考えちゃうんだと思うのね、エコとかヴィーガンって。始めちゃったら戻れないから始める勇気がないって。でも今日はできたけど明日はできなくてもよくて、できることから始めればいい。誰に決められたわけでもない、自分だけのルールだもん。ヨガもそう。あ、でもね、庭仕事とか雑巾がけとかせっせと働く普段の家事が一番健康にいい気がするよ。ウォーキングと庭仕事が一番(笑)。3人も産むなんて生命力あるなあって自分でも思ったけど、私、ハワイで3人のママをやっているのがすごく楽しいの!」
子どもたちの肌にも地球にも優しい服を着てもらいたいから子ども服ブランドを立ち上げ、自分も安心して使いたいから過疎化が進んだ耕作放棄地を見つけて現地に雇用も生み出し、オーガニック認証もきちんと取得した心地よいスキンケアアイテムを作る。誰にも押しつけない。自分で考え、自分で動いて「私はこう思う」と筋を通すだけ。その生き様、本当にかっこいい大人です。
photograph,model:HINANO YOSHIKAWA and FAMILY
otonaMUSE 2022年8月号より