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「まつエクやネイルだけ最近また戻してます」移住、子育て、バランスをとること|吉川ひなの対談

バランスを取るって大事なこと

 虫が大好きな子どもだったのに、芸能界で働き始めてから、いつの間にか触れなくなってしまって。でも、長女が生まれて、ハワイで自然と暮らすうちに、「あ、虫って友だちだったな」と思い出したんです。それに、わたしが虫を怖がったら、子どもまで虫を怖がってしまうかもしれないって。


 人間って思考だけじゃなくて、感覚で学んでいく。子どもたちもそうで、親が虫を怖がれば、自然と子どもも怖がるようになる。でも、もちろんその逆もあります。


 だから、まずは虫を「見よう」と決めて、冷や汗をかきながら観察することから始めました(笑)。でも、自然の中で暮らすのも大好きな一方で、あまりに映えない自分の姿には戸惑いもあるんです。この暮らしには、まつエクやネイルなんて必要ないって手放したけれど、ふと鏡を見たときになんか物足りなさを感じる自分もいて。3年くらいモヤモヤしました。今は、まつ毛のエクステとネイルだけ、最近またちょっとずつ戻しているんです。


 それでいいと思いますよ。対立する必要はなくて、僕もAppleのMacが好きだし、ハイテクは割といろんなところで取り入れているから。田舎暮らし=古風っていうイメージは、ちょっと違うよね。


 よかった(笑)。四井さんにそう言ってもらえると安心します。


 子どもたちと軽トラで街に行ったとき、たまにはマクドナルドに寄るし、ラーメンを食べたりもするし。妻は砂糖さえ食べさせたくない人だけど、僕は、「コーラ飲んでみるか?」って(笑)。全てを知ることは大事だと思うし、いかにバランスを取るかっていう話。


 プラスチックのおもちゃとかは?


 誕生日には手作りのおもちゃをプレゼントしていたけど、やっぱり市販のものを喜ぶよね。でも、父親が作っている姿から伝わるものはあるだろうし、それを通して、自分にとって必要なものを生み出す工夫を知ってほしいとも思う。


 言葉にしなくても、表情とか行動で伝わっていくものってありますよね。


 僕は、子どものころセロリが大嫌いだったんですよ。ある日、NHKの番組でマウンテンゴリラの特集を見たときに、ゴリラが野生のセロリをおいしそうにむしゃむしゃ食べているシーンが流れていて、「セロリってそんなに美味しいんだ!」と思ったら、セロリが大好きになった。僕の場合は、親じゃなくてまさかのゴリラだったけれど(笑)。

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photograph:AFLO interview:HAZUKI NAGAMINE

otona MUSE 2025年8月号より

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37歳、輝く季節が始まる! ファッション、ビューティ、カルチャーや健康など大人の女性の好奇心をくすぐる情報を独自の目線で楽しくお届けします。

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